6. むすび


Written as Paper: 11/17/92 ((C) 1992 by Information Processing Society of Japan ).
Created as HTML Document: 10/10/94, Updated: 5/6/2002.

この報告では,今後のソフトウェア研究に関して「プログラムなしの計算をめざそう」, 「計算システムを自己組織系としてみよう」という 2 つの提案をした.そして,これらの 提案の実現に必要なミクロ・モデルとマクロ・モデルについて説明し,金田 [Kan 92] に おいて提案した計算モデル CCM を前者の例として位置づけ,後者の例として計算を確率 過程としてみるマルコフ連鎖モデルをしめした.これらのモデルはかならずしも上記の提 案を実現するための最終的なものではないが,研究の出発点として適当なものだとかんが えている.

CCM およびマルコフ連鎖モデルはまだ自己組織的な計算システムの構築のために十分で はないので,今後さらにこれらを発展させる必要がある.また,上記の提案を実現すると いう目的のために CCM やマルコフ連鎖モデルとはことなるよいよいモデルがないかどう か,検討する必要がある.詳細な課題については本文中でのべたので,くりかえさない.


Y. Kanada