AnyCubic Kossel は安価なデルタ型 3D プリンタだ. プーリー版とリニア版とがあるが,より安価な前者は Ebay.com などで送料こみで $200 くらいで買うことができる. くみたても容易だ. しかし,きれいに印刷されたくみたてマニュアルはついてくるしファームウェアのあつかいかたも書いてあるにもかかわらず,ファームウェアがついてこない. そこで,何種類かのファームウェアをためしたみた結果,Repetier におちついた. ようやくだいたいうまく動作するようになったので,ここにそのファイルをおく.
Kossel Mini では Marlin ベースのファームウェアがよくつかわれているようだが,Marlin にはいくつか弱点がある. デルタの計算に浮動小数をつかっているためにおそいし,デルタ型では G2, G3 コマンドがサポートされていない. 理由は省略するが RepRap などとくらべても,Repetier をつかうのが最善だとかんがえられる.
Github に Repetier ベースの リニア版のための Marlin ファームウェアがあるが,それをプーリー版用になおしてもうまく動作しなかった. そこで,Repetier 0.93 の原版からつくりなおしたもの (2016-8-24 改訂) をつかっている.
Github のプログラムではなぜか x, y 座標が 0 でないときにうまくノズルのたかさが調整できなかったが,Repetier 0.93 ベースのプログラムではだいたい調整できた. どちらの版も home (M28) コマンドを連続して入力するとハングしてしまうのがなかなかなおせなかったが,ようやく,うまくいくパラメタをみつけることができた.
ほとんどの変更は Configure.h にいれているが,Extrude.cpp の温度エラー検出だけはかきかえて,エラーを検出しないようにしている. (PLA をつかっているかぎりはほとんど温度エラーはおこらないが,Polycarbonate のようにより高温を必要とするときはエラーがおこりやすい.) 加熱しているのに温度があがらないことが短期間のあいだに 10 回以上おこるとヒーターをとめるようになっているが,つよく冷却されるとこういう現象は発生するので,ヒーターはとめないようにした.