Newsgroups: tnn.interv.info From: junko@amulet.co.jp (Junko Yoshimura) Subject: VCOM NewsLetter Vol.1 No.7 (1/2) Content-Type: Text/Plain; charset=iso-2022-jp Mime-Version: 1.0 Distribution: tnn Date: Wed, 1 Nov 1995 23:12:54 GMT X-Mailer: Mew beta version 0.96 on Emacs 19.28.1, Mule 2.3 ********************* VCOMニュースレター Vol.1, No.7, 10/28/95 ********************* ☆インターVネットの会議室新設と利用者への協力のお願い インターVネットでは、このほど「災害とネットワーク」という会議室を新設 しました。この会議室のテーマは、阪神・淡路大震災の被災者救援・支援活動 に関して、また、被災地の情報を伝えるのに電子ネットワークが果たした、な いしは今後果たすであろう役割についてです。商用パソコン通信、インターネッ ト、草の根BBSなどがどう役に立ったか、 ないし、なぜ役に立たなかったか、 今後どうすればいいかなどについて、その問題に直接かかわった皆様から発言 してもらい情報交換しようということです。 この会議室では、会議室に書き込まれた発言をVCOM編集チームが編集して、 来年上旬までにNHK出版から一冊の本として出版することを前提にしていると いうことです。発言者はそのことを了解の上で発言していただくという形を取 らせていただいています。 「災害とネットワーク」というテーマは一般の人の関心も高く、既に新聞、 雑誌、テレビなどでたびたび取り上げられています。しかしそれらはたいてい、 記事を書く側、番組を作る側の視点から特定の人を選んで取材したものが情報 ソースとなっています。この会議室の発言を基にした本作りの特徴は、取材と いう視点ではなくひとりひとりの視点で、また、特定の人でなく「普通」の人 が自ら提供する情報をソースにしようということです。 震災の体験を風化させないように、また救援・支援活動でうまく行かなかっ た点は今後に生かすように、われわれの体験について情報交換し、まとめ、記 録して共同知として残すことが重要だと思います。震災支援と電子ネットワー クということについて、インターVネットを使って貢献したいという思いでこ のプロジェクトを企画しました。 このテーマで御意見のあるかた、体験談を披露していただける方、是非、会 議室での発言をお願いします。 ====================================================================== VCOMの実施要領(初年度) VCOMは1995年5月1日の発足以来、NGO/NPOや企業や団体などの参加者や協力者 を募りながら研究の具体的内容を詰めてきました。このほど、初年度の実施内 容が決まりましたので、以下でその内容をお知らせします。なお、初年度とは 1995年5月〜1996年3月の期間のことです。VCOMは初年度を含めて三年間は継続 する予定です。 ☆VCOMとインターVネット VCOMは慶応大学の金子郁容研究室を中心とした、インターVネットを使った情 報コミュニティ作りに関する実証研究プロジェクトである。ここで、「情報コ ミュニティ」といっているのは、社会や生活について目的や関心を同じくする 多様な人たちが情報を共有し、情報をやりとりすることで作りだすある種のま とまりのことである。 インターVネットは、インターネットのネットニュースを基盤にして、大小い くつものパソコン通信ネットをつなぐ情報共有のメディアで、1995年10月現在、 NIFTY-Serv e、PC-VAN、People、アスキーネットと連動していて、 日経MIXと の連動も1995年末までに予定されている。どのネットにもインターVネットと いう名前の共同会議室グループが設置され同じ情報が共有され、また、どれか ひとつのネットに入力した情報は他の全てのネットに発信される。このことは、 インターVネットをメディアとするV COMの活動は、潜在的には国内だけで三百 七十万人と言われているパソコン通信利用者に向けて、さらにインターネット を介して世界に向けての情報発信を意味する。インターVネットはまた、地域 パソコン通信ネットであるプロップネットや世界に3万以上のノードをもつ草 の根ネットをつなぐFIDOグループなどのネットワークとの連動も進めている。 インターVネットは阪神・淡路大震災の救援・復興活動を支援する情報ネット ワークを作るということを契機として金子を中心とした数人のメンバーによっ て1995年2月に設立された。1995年5月からは、その対象を震災支援だけでなく より広い範囲のボランタリーなネットワークに広げたVCOMが発足し、インター VネットはVCOMの一環として運営されるようになった。 ☆VCOMの目的 VCOMの目的は、インターVネットやインターネットをメディアとして利用した さまざまな情報コミュニティ作りを推進することであり、また、そのことで多 様な社会の実現に向けてのモデル作りと実証研究を実施しようというものであ る。VCOMを特徴づけるキーコンセプトは以下の三つである。 ・ボランタリーなネットワーク ・社会性の高い情報の共有 ・市民の自発的参加による新社会システム VCOMが直接扱うのはボランタリーな動きであるが、目指すものはネットワー ク時代の多様な組織体を実証的に研究することであり、VCOMの研究成果はこれ からの企業や自治体の在り方に直接・間接的に示唆を与えるものになるはずで ある。 ☆VCOMの研究活動 初年度のVCOMの研究活動は、以下の三つのグループに分かれる。なお、当初予 定されていたVCOMシンポジウムの実施は来年度に延期されることになった。 ・インターVネットのホストシステムの運用 ・インターVネット上の情報についての合意形成/討議の場作り ・具体的な情報コミュニティ作りのケースプロジェクトの実施 ☆インターVネットのホストシステムの運用 インターVネットを構成するインターネットのネットニュースグループおよび 商用BBSの共通会議室の設定と運営、および、VCOMケースプロジェクト実施の ために実験的にシステムサービス支援を行う。ケースプロジェクト実施のため のシステムサービスとは、インターネットアドレスの提供、PPP接続のサポー ト、メーリングリストの提供、ニュースのフィード、MAIL TO NEWS および NEWS TO MAIL サービス、WWWサーバの提供、WAIS検索サービス、インターネッ トやインターVネットのデモ支援などである。システム管理とシステム利用の ガイドブックを作成することも予定している。ホストシステムの運用やユーザ サポートは「システムアドバイザリーグループ」の助言を受けながらVCOM運営 委員会が「システム運用チーム」に依頼して行う。 ☆インターVネット上の情報の扱いについて合意形成/討議の場作り VCOM運営委員会は、インターVネット上の情報の扱いについての合意形成ない し討議の場として、BBS協議会、AUP協議会、ユーザ会議室を設置し運営する。 BBS協議会は、インターVネットの共通会議室を設置している商用BBSの代表と VCOM運営委員の一部からなり、共通会議室の新設と整理・統合などについて各 BBSが共同して実施することに関する連絡と討議が行われる。AUP協議会は運営 委員会が依頼した個人をメンバーとしており、インターVネット上の情報の著 作権や所有権についての議論が行われる。ユーザ会議室ではインターVネット の利用法について一般ユーザに討議してもらう場であり、そこで出された意見 は、BBS協議会、AUP協議会や運営委員会で、必要に応じて取り上げてインター Vネットの運営に反映させて行くものとする。 ☆ケースプロジェクト 1995年10月現在、初年度にVCOMケースプロジェクトとして実施されることが 認定されたものは以下のとおり。ただし、今後、新規のケースプロジェクトが 追加されることもある。個々のケースプロジェクトの内容、実施責任者などの 詳細は添付資料を参照のこと。 A:震災支援ネットワーク A-1:阪神・淡路大震災被災者支援のための市民メディアの提供 A-2:阪神・淡路大震災と電子ネットワークの役割について報告する単行本の出版 (A-3:災害情報会議室の提供など「パソコン通信ネット連絡会」への協力) B:NGO/NPOネットワーク B-1:WOM(Women's Online Media;女性学ホームページとネットワーク) B-2:草の根BBSとインターVネットの接続 B-3:NPOの法的環境整備フォーラム B-4:N3(NGO/NPO Network;NGO/NPO研究のネットワーク) B-5:ボランティアのためのパソコンと通信研修 C:市民参加の社会システム作り C-1:地球市民のための電子ガイドブック C-2:インターネットを利用した障害者の在宅雇用モデル作り C-3:JDネット(障害者に関心を持つ人のネットワーク) C-4:インターナショナルフォーラム(留学生や在日外国人に関心を持つ人の ネットワーク) C-5:藤沢市ボランティアセンター・データベース C-6:淡路島地域情報化パイロットプロジェクト ☆VCOMの運営体制 VCOMの運営組織は、アドバイザリーボード、運営委員会、システム運用チー ム、VCOM事務局(編集工学研究所に委託)などから構成される。運営委員会は VCOMの方針や運営の意思決定機関である。アドバイザリーボードは運営委員会 の依頼を受けたメンバーから構成され、各メンバーの専門分野からの助言を運 営委員会に適宜与える。システム運用チームは運営委員会が依頼したメンバー からなり、システムアドバイザリーグループからの助言を受けながらインター Vネットのホストシステムの維持・管理を実施し、ケースプロジェクト実施の ためのシステム面からのユーザサポートを行う。それぞれのメンバーは以下の とおりである。なお各メンバーは個人参加であり、その所属団体を代表するも のではない。 アドバイザー:相磯秀夫(SFC;慶応大学湘南藤沢キャンパス)、石井威望 (SFC)、井関利明(SFC)、一番ケ瀬康子(東洋大学)、伊藤滋(SFC)、 今井賢一(スタンフォード大学)、岩崎駿介(市民フォーラム2001、筑波大学)、 下河辺淳(東京海上研究所)、西川潤(早稲田大学)、花田春兆(作家)、 福島一(野村総合研究所)、松岡正剛(編集工学研究所)、武者小路公秀 (明治学院大) 運営委員:小澤太郎(SFC)、金子郁容(SFC;運営委員長)、鏑木孝昭(末廣 ハウス)、田村次郎(SFC)、花田光世(SFC)、村井純(SFC)、吉村順子 (末廣ハウス) ☆VCOM参加・協力団体 VCOMは、さまざまなNGO/NPO、ボランティアグループ、自治丹関連団体、企業 などが、研究活動の実施、資金ないし機器の提供などの形で参加・協力してい る。初年度におけるそれら「VCOM参加・協力団体」は以下のとおりである。ケー スプロジェクトが追加されるに伴って参加・協力団体も増える可能性がある。 なお、VCOMへの参加規則については、添付資料で説明する。 SFC研究コンソーシアムの研究メンバーとして資金提供をしている企業や団体: 淡路島インターネット協会、ニフティ、日本サンマイクロシステムズ、日本電 気、野村総合研究所、富士通、編集工学研究所(なお、和光会長の服部禮次郎 氏からVCOM研究支援のために個人寄付をいただいた。) VCOM(ないしインターVネット)に通信/コンピュータ機器やソフトウェアな どを提供している企業: アップルコンピュータ、IIJ(インターネット イニシアティブ)、東芝、日 本IBM、日本サンマイクロシステムズ、日本シリコングラフィックス、ネット マネージジャパン、三岩グループを通じて富士通 BBS協議会に参加している商用パソコン通信ネットワーク: アスキーネット、日経MIX、NIFTY-Serve、PC-VAN、ピープル ケースプロジェクトの実施主体ないし実施協力団体: WOM、FIDOグループ有志チーム、シーズ、GOOD、プロップ・ステーション、 CCCI、野村総合研究所、日本障害者協議会、JAFSA(Japan Association for Foreign Student Affairs)、淡路島インターネット協会、末廣ハウス、編集 工学研究所 ☆連絡先 VCOM問い合わせメールアドレス recpt@vcom.suehiro.nakano.tokyo.jp VCOM事務局 編集工学研究所、担当森川美鈴 morikawa@eel.suehiro.nakano.tokyo.jp 〒153 目黒区青葉台1-4-7-101 電話03-3780-0800、fax 03-3780-0900 VCOMホームページ http://www.suehiro.nakano.tokyo.jp/ ☆インフォーメーション ◎インターVネットは、電子ネットワーク協議会から「1995年特別賞」を受け ることになった。11/1に名古屋で表彰式が行われる。詳細はニュースレターの 次号で報告する。 ◎インターVネットは、また、ソフト化経済センター主催の「1995年ソフト化 大賞」の候補としてノミネートされた。250事例の中から3次選考の最終16候補 までに残った。広く開かれた公益的な活動が認められたということらしい。 (1/2) --- Newsgroups: tnn.interv.info From: recpt@suehiro.nakano.tokyo.jp Subject: VCOM NewsLetter Vol.1 No.7 (2/2) Content-Type: Text/Plain; charset=iso-2022-jp Mime-Version: 1.0 Distribution: tnn Date: Wed, 1 Nov 1995 23:25:18 GMT X-Mailer: Mew beta version 0.96 on Emacs 19.28.1, Mule 2.3 VCOM NewsLetter Vol.1 No.7 その2 添付資料1:VCOMへの参加ガイドライン ☆VCOMへの参加 VCOMは一定の目的を持ち、慶応大学の諸規則や共同研究実施についての制度 に則り、独自の組織と資金調達の仕組みを備えた慶応大学の研究プロジェクト である。したがって、VCOMへの参加者はおのずと限定される。ただし、VCOMが その研究活動の一環として運用するインターVネットは誰でも利用できるオー プンメディアである。VCOMの研究活動へ参加するのは、VCOMがケースプロジェ クトの実施主体として依頼した、ないし、ケースプロジェクト実施の共同研究 を依頼したNGO/NPOやボランタリーグループなどの団体、ないし、慶応大学な どと契約をかわして研究支援をしたり研究委託をする企業や自治体などの団体 である。以下では、VCOMの研究活動への参加についてのガイドラインを示す。 ☆研究成果の扱い VCOMの研究成果に関しては、基本的には、VCOM運営委員会とケースプロジェ クト実施者が(当該成果を)利用できることを原則とする。また、できるだけ VCOM参加者の間で共有することを原則とするが、SFC研究コンソーシアムや委 託研究については独自の決まりがある。詳細については別途定めるものとする。 ☆インターVネットのホストシステムの運用 インターVネットのホストシステムの維持・運用は、「システムアドバイザリー グループ」の助言を受けて、運営委員会が依頼する「システム運用チーム」が 実施するものとする。 ☆インターVネット上の情報の扱いについての合意形成/討議の場 BBS協議会は運営委員会が依頼した商用BBSの代表およびVCOM運営委員の一部 をメンバーとする。AUP協議会は運営委員会が依頼したVCOM運営委員や情報法 の研究者を含む個人をメンバーとする。両協議会のメンバー構成は運営委員会 が必要と認めれば随時変更できる。ユーザ会議室はインターVネットの一般の 会議室なので、誰でも自由に参加できる。 ☆ケースプロジェクト それぞれのケースプロジェクトは、VCOMが依頼したNGO、NPO、ボランティア グループ、企業、自治体などを実施責任者として実施される、ないしは、VCOM 運営委員や慶応大学大学院の学生が主体となる研究にVCOM運営委員会が依頼し たNGO、NPO、ボランティアグループ、企業、自治体などが共同研究者として参 加することで実施される。個人としてVCOMのケースプロジェクトに参加するの は、それぞれのプロジェクトの実施責任者がその人を実施チームの一員として 必要と認めた場合に限られる。 プロジェクトはVCOMの運営委員会によって承認されることで「VCOMケースプ ロジェクト」として認定される。運営委員会がケースプロジェクトと承認する のは、基本的には以下のような条件が整っている場合である。 ・VCOMの主旨に合致している ・対象分野や内容についてVCOMの他のケースプロジェクトと重複せず、全体と してバランスがとれている ・プロジェクトを実施するに十分な動機とリソースをもった「推進主体」とな る組織ないしグループが存在し、実施責任を負う「実施責任者」がいる ・具体的な成果が期待されるに十分な実施計画が示されている ・プロジェクトを実施するのに必要な財源があり、費用負担について関係者 の間で合意がとれている VCOMケースプロジェクトとして認定されると、プロジェクト実施のために必 要なインターVネット上の会議室の設置、メーリングリスト、インターネット の個人アドレス、ダイヤルアップ接続、WWWサーバの利用など、VCOMからある 程度のシステム支援サービスやコンピュータリソースが提供される。プロジェ クト実施のための財源については、原則としてプロジェクトの実施責任者が自 前で調達するものとするが、場合によってはVCOMがある程度の費用負担をする 場合もある。 プロジェクトの実施については、リソースの配分や実施チームの構成員の選 定など全体のマネジメントはすべて実施責任者がVCOM運営委員会と相談しなが ら行なう。また、ケースプロジェクトの実施責任者は、1996年1月末に中間報 告書を、1996年3月末に年度末最終報告書とエクゼクティブサマリーをVCOM運 営委員会に提出することが義務づけられている。 ☆SFC研究コンソーシアムへの参加ないし委託研究 企業や自治体やその関連団体は、慶応大学SFC研究コンソーシアムの研究メン バーになることでVCOMに資金支援をすることで、または、VCOM事務局の編集工 学研究所と(CCCI *を通して)野村総合研究所の二研究所のうちどちらかを窓 口として、自分の組織が直面する、ないし、実験的に実施したいネットワーク 作りを委託研究として発注することでVCOMに参加することができる。 注:CCCI(サイバー社会基盤研究推進センター)は、慶応義塾大学と野村総 合研究所が共同で設立した非営利の共同研究推進事業組織である。 ********************************************************************* 添付資料2:VCOMケースプロジェクトの詳細 A:震災支援ネットワーク A-1:阪神・淡路大震災被災者支援のための市民メディアの提供 インターVネットを運用することで市民レベルでの震災関連の情報交換の場を 継続的に提供する。震災やボランティアに関するインターVネットの11の会議 室については、下のA-3プロジェクトの関連を考慮しながら近く再編成するこ とを検討中。 推進主体:VCOM運営委員会、実施責任者:鏑木孝昭(VCOM運営委員) A-2:阪神・淡路大震災と電子ネットワークの役割について報告する単行本の出版 阪神・淡路大地震の被災者救援・支援活動に関して、また、被災者や被災地 の情報を一般に提供することに関して、商用パソコン通信、インターネット、 草の根BBSなどの電子ネットワークがどう役に立ったか、また役に立たなかっ たとしたらなぜで今後どうすればいいかなどについて、その問題に直接かかわっ た人が情報交換する会議室をインターVネット上に設置する。また、そこでの 発言を編集し広い層の一般人へ報告をすることを目的として単行本として出版 する。インターVネットの「災害とネットワーク」会議室と連動している。 推進主体:VCOM編集チーム、実施責任者:金子郁容(VCOM運営委員長) (A-3:災害情報会議室の提供など「パソコン通信ネット連絡会」への協力) パソコン通信事業者などをメンバーとする「パソコン通信ネット連絡会」が、 郵政省の呼びかけで1995年7月に発足し、非常災害時にパソコン通信ネットワー クが速やかに対応するために、平素から互いに連絡を取ることや、災害時に共 同行動をとる場合のガイドラインを設定することについて検討している。VCOM 運営委員長の金子が同連絡会の非常災害時対応部会の部会長を務めていること もあって、VCOMではインターVネット上で災害情報会議室を設置したりするな どして同連絡会および同部会に協力する予定である。これは正式のVCOMケース プロジェクトではない。 B:NGO/NPOネットワーク B-1:WOM(Women's Online Media) 女性学関連の情報を集めたホームページを作成することで情報提供をし、ま た、そのことを契機にして国際的な女性ネットワークを作る。北京女性会議に はスタッフを派遣して現地のNGOのネットワーク利用の支援をしたり、現地か らホットな情報を発信した。インターVネット会議室においてもディスカッショ ンを行なう。インターVネットの「女性問題会議室」と連動している。 推進主体:ボランタリーグループWOM、実施責任者::吉村順子(VCOM運営委員) B-2:草の根BBSとインターVネットの接続 世界三万ケ所にノードをもつ草の根BBSを結ぶFIDOグループとインターVネッ トの接続を実現する。末廣ハウスにゲートウェイを設置してある。 推進主体:FIDOグループ有志チーム、実施責任者:中山和也、藤田(FIDOグ ループボランティア) B-3:NPOの法的環境整備フォーラム 非営利組織の法人化や税制の優遇措置に関する立法化について、インターVネッ トの会議室を利用してオープンな議論の場を提供する。また、シーズへのユー ザサポートを実施することで、市民団体にインターネット利用の技術支援をす るモデル作りをする。インターVネットの「市民活動を支える制度」と連動し ている。 推進主体:市民団体シーズ、実施責任者:松原明(シーズ事務局長) B-4:N3(NGO/NPO Network) NGOやNPOの研究者や実践家をつなぎ、互いに連絡をとり関連分野の情報交換 するためのネットワーク作り。とりあえず、メーリングリストから始める。ま たネットワークの利用に積極的なNGO/NPOを紹介するインターネット上のホー ムページを作成して情報発信するための「N3ギャラリー」の実施を検討中。 推進主体:N3チーム、実施責任者:坂口誠二(明示学院大学大学院)、宮垣元 (慶応大学SFC大学院)ほか B-5:ボランティアのためのパソコンと通信研修 NGO/NPO、障害者、ボランティア団体のスタッフなどの間にネットワーク通信 の基本的なレテラシーを広めるための研修。末廣ハウスで1994年から実施され ているマックサロンと共同して初心者から中級者を対象に実施する。 推進主体:末廣ハウス、実施責任者:小菅富美子(末廣ハウス)、山内浩嗣 (一橋大学大学院) C:市民参加の社会システム作り C-1:地球市民のための電子ガイドブック エコライフ、安全な食べ物、人権と平和、教育など幅広い分野におけるオー ルタナティブ情報をオンライン会議室で提供し、また、情報交換の場とする。 推進主体であるGOODの構成員であるグループ環とジェフリー・ホレンダーの共 著書『地球の未来は明るい』(ダイヤモンド社)の内容をインターネットに載 せて情報提供するとともにディスカッションの契機とする。インターVネッ トの「社会変革のための情報」と連動している。 推進主体:ボランタリーグループGOOD(Guide Operated Online to Doi ng good)、実施責任者:鏑木孝昭(VCOM運営委員) C-2:インターネットを利用した障害者の在宅雇用モデル作り 障害者がインターネット技術を修得し、ネットワークを利用することで在宅 のまま企業に雇用されるという、障害を持つ当事者と企業の双方にメリットの ある実現的な雇用形態のモデル作り。成果はWWWやインターVネットの会議室を 通じて報告することを検討中。 推進主体:プロップ・ステーション、実施責任者:竹中ナミ(プロップ・ス テーション代表)、協力団体:CCCI、野村総合研究所 C-3:JDネット JD(日本障害者協議会)を核とする全国の障害者や障害者に関心を持つ者を 対象にした情報提供と情報交換のネットワークをインターVネット上に実現さ せる。 推進主体:日本障害者協議会ネットワーク小委員会、実施責任者:薗部英夫 (日本障害者協議会ネットワーク小委員会委員長) C-4:インターナショナルフォーラム 日本の大学に籍を置く留学生に関する情報交換や一般の在日外国人の生活相 談、生活情報の提供などのためのネットワーク作り。慶応大学の留学生を中心 としたネットワークから構築する。インターVネットに「インターナショナル フォーラム」会議室を設置することを準備中。 推進主体:慶応大学SFC大学院金子研究室、実施責任者:隅田英子(慶応大学 SFC大学院)、協力団体:JAFSA(外国人留学生問題研究会) C-5:藤沢市ボランティアセンター・データベース 地域のボランティア、高齢者、医療など市民生活に関わる情報のデータベー ス化と行政と市民の情報共有についてのモデル作り。画像も使ったマルチメディ ア・データベースのインターネット上での作成とインターVネットの双方を利 用して現実的なモデルを作ることを目指す。 推進主体:慶応大学SFC大学院金子研究室、実施責任者:MAG NET(慶応大学 SFC大学院生のグループ) C-6:淡路島地域情報化パイロットプロジェクト 淡路島の地域情報化についてパイロットプロジェクト。ヴィジョン作りをし ながら、さしあたって、島の紹介ホームページやデモを作成する。 推進主体:慶応大学SFC大学院金子研究室、実施責任者:北山聰(慶応大学 SFC大学院)、協力団体:淡路島インターネット協会、編集工学研究所 (2/2) ---