海外技術調査報告
国際会議 SMC '95 およびカーネギーメロン大学における調査
Written as plain text: 95-10-29.
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RWCP TRC ニューラルシステム研究室
金田 泰
調査期間
1995 年 10 月 21 日 〜 10 月 29 日
調査機関または参加学会
a. SMC '95
(25th IEEE Systems, Man, and Cybernetics)
b. カーネギーメロン大学
(Carnegie Mellon University)
調査目的
国際会議 SMC '95 において発表および調査をおこなうとともに,カーネギーメロン大
学において研究動向の調査をおこなう.
調査内容
a. SMC '95
ここ数年で発表件数が急激に増加している.
せまい分野別の学会におさまりきらない
境界領域の論文がここにあつまっているのではないかとおもわれる.この学会では異
分野の交流があり,中国などをふくむ 40 ヶ国からの参加があり,また実践的な仕事
をしている企業からの参加者もおおい.
発表の分野は制御,ロボティクス,生産システム,イメージ,ヒューマン・インタ
フェース,推論技術,意思決定支援システム,交通システム,リエンジニアリングに
かかわるソフト・システム工学など,さまざまである.しかし,手法としてファ
ジィ,ニューロ,GA,またはそのくみあわせをつかったものが大半であり,古典的な
最適化や制御の技術だけにもとづくものは非常にすくない.
報告者は創発的計算のためのモデル
CCM の拡張版による最適化について
発表した.
b. カーネギーメロン大学
おもに WWW やその他のインターネット上の情報の検索や組織化に関する研究,とく
に検索ツールである Lycos について調査したかったが,関係者との面会予約がとれ
なかったので 2 人の日本人客員研究者 (村永 哲郎 (東芝), 河村 敦司 (トヨタ))
と面会した.
調査によってえられたおもな情報は,
Webwatcher
というプロジェクトについてのものである.
Webwatcher は,あらかじめシステムに利用者の興味をキーワードや
これまでの WWW の検索履歴などのかたちであたえておくと,それに応じてWWW の
サマリを提供するツールをめざしている.現在は
Lycos のデータベースが主要な
情報源であり,利用者のこまかい興味には対応できていない.また,他大学におけ
る関連研究として,MIT の Pattie Maes によるもの,University of Washington
におけるものがあるという情報をえた.
・総括
SMC '95 の調査内容の最初にしるした理由により,
この学会はさまざまな動向を把握
するのに適切であり,RWC の研究者にとって参加する価値がたかいとおもわれる.
Y. Kanada (Send comments
to kanada@trc.rwcp.or.jp)