2003 年 10 月に発行されたインターネット・ドラフト draft-ietf-sip-congestsafe-02 (D. Willis, B. Campbell: Session Initiation Protocol Extension to Assure Congestion Safety) においては,輻輳を避けるための SIP の拡張に関して論じている.
SIP においてはその下位のトランスポート・プロトコルとして UDP の使用が可能になっているが,UDP においてはネットワークが輻輳してパケット落ちが発生してもそれが回復されない. そのため,輻輳を避けるための対策が必要である.そのため,このドラフトにおいては輻輳制御を要求する “congestion-managed” というタグを SIP メッセージの Require: ヘッダまたは Proxy-Require: ヘッダに記述し,このタグが与えられているときは SIP プロキシはそれを拒否するか,それを受理して要求メッセージを転送する際にトランスポート・プロトコルを適切に選択する (たとえば TCP を使用する) かという選択をおこなう.