F5 社 [F5 01] によれば,インターネットにおけるポリシーにはつぎのような種類があるという.
1. サーバ・ポリシー
サーバに関してはつぎのようなポリシーがある (F5 社の製品 BIG/ipTM によって設定することができる).
- レート・シェイピング・ポリシー (rate shaping policies)
- ユーザにわりあてるサーバの帯域 (をきめるポリシー).
- 負荷分散ポリシー (load balancing policies)
- 静的または動的な負荷分散の方法を指定するポリシー.
- 持続性ポリシー (persistence policies)
- サーバ負荷分散において,特定のユーザは同一のサーバに接続できるようにするためのポリシー.
- セキュリティ・ポリシー
- 条件をみたすトラフィックだけがサーバにアクセスできるようにするポリシー.
2. ネットワーク・ポリシー
IDC 間の負荷分散のため,ドメイン名を IP アドレスに変換する際に,ユーザがいる地域に応じて DNS (Domain Name System) がもよりの IDC にあるサーバの IP アドレスに変換する方法がとられている. この DNS による大域的な負荷分散のために,ポリシーによってつぎのようなを設定をすることができる (F5 社の製品 3DNSTM によって設定することができる).
- 地域とサイト (IDC) とを関係づける.
- 主サーバがつかえないときのバックアップ・サーバを指定する.
- ホップ・カウントを制限したり,それが最小のサイトにつなぐ.
- 周回時間 (round trip time) の計測値が最小のサイトにつなぐ.
- パケットの欠落やタイムアウトが最少のサイトにつなぐ.
あとの 3 つは計測値にもとづく動的なポリシーである.
3. コンテンツ/アプリケーション・ポリシー
コンテンツを複数のサーバやサイトに分散させたり,それをいつ実行するかをきめたりすることができる. 規則をつかって個々に指定することもでき,一括で指定することもできる (F5 社のソフトウェア製品 global/SITETM によって設定することができる).
参考文献
- [F5 01] F5 Products Deliver Support and Enforcement of Internet Policy Management, White Paper, F5 Networks, March 2001. (日本語版: F5 製品の提供するインターネットポリシー管理のサポート及びエンフォースメント, White Paper, F5 Networks, March 2001.)