ネットワークに関するあたらしい方法や機器の評価法
ネットワークに関するあたらしい方法や機器を開発したとき,たとえば QoS 保証のためのあたらしい方法を開発したようなときには,それを評価する必要がある. 実運用されているネットワークで評価するのは困難なので,評価のためにはつぎのような方法がとられる.
ネットワークに関するあたらしい方法や機器を開発したとき,たとえば QoS 保証のためのあたらしい方法を開発したようなときには,それを評価する必要がある. 実運用されているネットワークで評価するのは困難なので,評価のためにはつぎのような方法がとられる.
シミュレーションによってネットワークに関する QoS 保証法などの方法の評価をおこなうとき,ネットワーク・シミュレータが使用される. パケット・レベルでのシミュレーションのための代表的なネットワーク・シミュレータとして OPNET と ns-2 とがある.
ネットワーク・シミュレーション法はそれが単位とするレベルによってパケット・レベルとフロー・レベルという 2 種類に分類される.
TCP トラフィックのシミュレーションにおいてはウィンドウ制御機構もシミュレーションしなければならないため,大規模なシミュレーションは容易でない. そのため,現在でも TCP トラフィックの大規模シミュレーションのための方法はかならずしも確立されているとはいえないが,これに関してはつぎのような研究およびシミュレータがある.
インターネットにおいてはしばしばトラフィックがバーストする現象が観察される. したがって,ネットワーク・シミュレーションや QoS 保証法の評価などにおいてもトラフィックのバースト性 (バーストのつよさ) を制御する必要がある. ここではバースト性をはかる指標についてのべる. (ただし,説明がながくなるのをさけるため,それらの指標の定義にはふれない.)
インターネットのトラフィックには自己相似性 [Dan 98] があることが指摘されている [Lel 94]. ここからインターネットのトラフィックは heavy-tailed であること,長時間依存性があることなど [Dan 98] が帰結される. しかし,通常の自己相似性がなりたつ,すなわちトラフィックが monofractal な性質をもつのは RTT (round-trip time) をこえる時間領域であり,それよりみじかい領域ではそこからはずれることが指摘されている [Jia 04] [Dan 03].
ファイアウォールや NAT をこえてビデオなどのストリーミングをおこなうためにはプロキシが必要 である.また,ストリーミングによって占有されるネットワーク帯域をへらして QoS を確保するた め,プロキシが使用される. このように,従来,ストリーミング・プロキシのおもな機能はファイ アウォールごえ / NAT ごえとキャッシングだとかんがえられてきた.
参考: http://linux.softpedia.com/get/Internet/Proxy/rtspd-579.shtml
インターネット・トラフィックの自己相似性は他の条件がおなじでも TCP と UDP とで差がでるという結果がいくつかの論文でしめされている.