佐宗 [Sas 08a],佐宗 [Sas 08b] をもとに,Juniper Networks におけるネットワーク仮想化についてまとめる.
仮想化技術の分類
- Aggregation (統合・集約化)
- 複数の機器を集約し,単体の機器として扱えること. たとえば,ジュニパーの LAN スイッチ 「EX 4200」 はバーチャル・シャーシという機能を備え,仮想的な大型スイッチのように運用できる.
- Partitioning
- 1 台の機器を仮想的に分割し,複数の機器のように扱えること.
- Emulation
- MPLS や VPN,論理ルーターなどの伝送技術をアプリケーションによって模倣すること.
仮想化による単純化にもとづく省電力化
「佐宗氏は,ネットワーク機器そのものの省電力化から,ネットワーク・システム全体の省電力化へと話しを進める. 従来のネットワークが抱えている課題は,多くの階層において複数の OS や統一性のない技術が使われていること. これらをいかにシンプルにするかが鍵になるという.」 [Sas 08a]
ネットワーク機器の省電力化に有効な方法として,3 つの層における単純化をあげている [Sas 08b].
- ネットワークをシンプルにすること (ネットワーク・レイヤ)
- 電力効率を良くすること (環境 レイヤ)
- オペレーションを簡単にすること (マネージメント・レイヤ)
参考文献
- [Sas 08a] 佐宗 大介, “仮想化でネットワークをシンプルにすれば電力消費量は減る”, http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20081118/319510/, グリーン IT フォーラム 2008 Autumn における Juniper Networks 佐宗 大介 の講演, 日経 IT Pro, 2008.
- [Sas 08b] 佐宗 大介, “ジュニパーネットワークスの次世代ルーティング戦略 (後編)”, WBB Forum, http://wbb.forum.impressrd.jp/feature/20080930/692, 2008.