データセンタ内のサーバやネットワーク内の省電力化に関する研究は多数あるが,ホスト (サーバやエンドユーザの PC など) とネットワークとが協調して省電力化の効果をたかめることに関する研究はまだすくない.
従来の研究として Hatakeyama ら [Hat 09] がある. この研究はエンド・ホスト間で通信や計算の方法をかえたときに減少または増加する電力量をシグナリングによって相手につたえる方法をとっている. 電力量の計算にはそのメッセージが通過するネットワーク・ノードも参加し,全体の電力が最適化される. しかし,この方法はフローごとの計算を必要とするため,オーバヘッドがおおきいとかんがえられる.
現在,総務省の委託研究として 「低消費電力型通信技術等の研究開発 (エコインターネットの実現)」 が実施されている. 2010 年 3 月現在,一部をのぞいて,まだその成果は公表されていない.
参考文献
- [Hat 09] Hatakeyama, K., Osana, Y., and Kuribayashi, S., “Reducing Total Energy Consumption with Collaboration between Network and End Systems (to appear).”, 12th Int'l Conference on Network-Based Information Systems (NBiS 2009), pp. 603-607, August 2009.