ネットワークにおける省電力
ネットワークにおいて省電力を実現するためには,つぎのような項目を実現する必要がある. これらについて,それぞれ調査をおこなった.
- ネットワーク省電力化の概要
- トラフィックおよび電力消費の計測
- トラフィックおよび電力消費の予測と最適化
- トラフィックおよび電力消費の制御
- サーバおよびネットワークの仮想化と省電力化
以下これらの項目を詳細化する.
ネットワークにおいて省電力を実現するためには,つぎのような項目を実現する必要がある. これらについて,それぞれ調査をおこなった.
以下これらの項目を詳細化する.
データセンタにおいて省電力を実現するためには,つぎのような項目を実現する必要がある. これらについて,それぞれ調査をおこなった.
南 [Min 08] はインターネットを中心としたネットワークの省電力化技術の動向を調査し,その技術課題をしめしている. このページにおいては南の報告の一部を引用し追記している.
データセンタにおける省電力化においてはサーバの仮想化がおおきな柱となっているが,ネットワークの省電力化においても仮想化が重要なやくわりをはたすのではないかとかんがえられる. そのいくつかの根拠をしめす.
「IP を前提としないセンサネットワークの分野においては自由な発想のもとに様々な省電力化のアイデアが開発されてきている事実を考えれば,抜本的な省電力化を実現するためには,現行のネットワークアーキテクチャを見直すことも含めた研究開発が必要となろう.」 [Min 08]
「インターネットの問題点は,トラフィック量の多少にほぼ無関係にネットワーク機器が電力を消費する点にある. インターネットの標準的なプロトコルであるTCP/IP は IP パケットの到達性 (IP Reachability) を前提としているため,ネットワーク内の機器をむやみにスリープさせることはできない. このため,TCP/IP との親和性を考慮しつつ,省電力を低減させる様な制御・管理方式が研 究の中心課題となっている.」 [Min 09a]
「現在のインターネットが消費電力を強く意識して設計されていない点に鑑みれば,現在のアーキテクチャのままの低消費電力化はいずれ限界を迎えることになる. そのような場合,消費電力の制御をも考慮した新しいネットワークアーキテクチャが必要になる可能性もある. さらにその先を見据えれば,消費電力を評価軸にした新しいサービスの登場も期待できる.」 [Min 09b]
2025年における日本国内での IT 機 器の消費電力は現在比 5.2 倍になるとの試算されています. このため,IT 設備自体の消費エネルギーの低減が求められています. この IT 設備自体 の省エネは Green of IT と呼ばれることがあります. Green of IT では IT の持つ利便性を損なわず省エネを実現する技術開発が重要になります. [Ala 08]
データセンタ内のサーバやネットワーク内の省電力化に関する研究は多数あるが,ホスト (サーバやエンドユーザの PC など) とネットワークとが協調して省電力化の効果をたかめることに関する研究はまだすくない.