この講義では教科書として 井戸 伸彦 「 新しい情報ネットワーク教科書」,参考書のうちの 1 冊として 織田 薫, 坪山 博貴 「図解! よくわかるネットワークの仕組み」 を指定している. 講義のながれはおよそこの教科書にそってはいるが,教科書・参考書として指定したおもな理由はこの本の図を利用させてもらうためだ. これらの本とくに前者には図が多数収録されているのだが,その図の性質は対照的だ.
前者は説明文より図のほうがスペースをとっているくらいなのだが,それらの図は直観に作用するというよりは,読まなければならない. おなじくらいのおおきさの文字が多数ふくまれていて,どこから読んだらよいかはすぐにはわからない. 圧倒される数の図だが,著者自身が書いた図なのだろう. しろうとっぽい図ともいえる.
後者は比較的すくない文字がふくまれていて,本質的な部分にすぐに目がいくようになっている. このほうが図のかきかたとしては標準的だ. たぶんプロのイラストレーターが書いたのだろう.
ほんとうは,講義でつかうにはあまりごちゃごちゃしていない後者のスタイルのほうがよい. しかし,講義において図を中心に説明しようとかんがえたので,必要な数の図をそろえるには前者にたよる必要があった.
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