2012年9月アーカイブ

空室になっていたへやが,ようやくうまった. あいてから 3 ヶ月以上かかった. 最初のうちは仕事にかまけて放置していたが,最後の 1 ヶ月以上はいろいろかんがえ,管理会社に連絡もとった. その結果わかった効果的な空室対策とは...

あいていたへやは 2 週間ほどまえに,いったん契約日まできまった. ところが,直前に入居予定者に突然,連絡がとれなくなったということで,キャンセルになってしまった. 2 〜 3 年まえにも似たようなことがあった. おなじマンションのほかのへやでも似たようなことがおこっているようにみえる (知りあいではないので,なにがおこったのかよくわからないのだが). どこかに問題があるようにおもえる.

私は賃貸用のワンルーム・マンションの 1 室を所有している. 現在は管理組合の理事長もしている. サラリーマンなので,管理は基本的に TFD エステートという会社にまかせて,ふだんはこのマンションのことをかんがえもしない. しかし,最近は住人がしょっちゅういれかわるので,そうするとマンションのことを意識せざるをえなくなる.

しかも,最近はいったん空室になると,なかなかうめることができない. ここ数ヶ月空室になっていたへやをようやくうめることができた. それをうめるために,TFD エステートにまかせきりでなく,いろいろこころみた.

住人を獲得できたのがそれに効果があったからかどうかはかならずしもわからないが,いろいろかんがえて,やってみたことを,すこしブログというかたちでのこしておくことにしようとおもう. というわけで,しばらくは日記ではなくてむしろ過去のことを書くことになる.

ルーブル上北沢は建築以来 13 年をへて,そろそろ大規模な修繕工事が必要な時期がせまっている. そこで,管理組合の理事長をしている私としては,すこし本など読んでしらべてみた.

図表が多用されていて,大規模修繕を全体的にとらえるのによい. また,事例の写真が多数掲載されているので,わかりやすい. 事例のなかには,いたみがひどくて修繕が必須だったケースもあり,それほどではないが定期的に大規模修繕をするのがよいとかんがえて実行されたケースもあるようだ. 築 17 年ではじめての大規模修繕をしているケースもある. いろいろなケースをみることで,読者が自分のマンションをどうすればよいか,ヒントがえられるだろう.

評価: ★★★☆☆

14 の大規模修繕の実例がとりあげられている. ヒントになる点はいろいろあるが,各例の記述はあまりにみじかい. もうすこしくわしく書かないと,これからとりくもうという管理組合の参考にはなりにくいようにおもえる.

評価: ★★☆☆☆

あるマンションで大規模修繕工事がどのようにすすめられたかを記録している. 総会は紛糾し,管理組合役員は苦労をかさねて,ようやく工事を実現している. こうならずにすませるにはどうすればよいか,この本からまなぶことができるだろう.

評価: ★★★☆☆

マンションの管理組合が修繕計画をたてて,それをどのようにすすめていけばよいかが書かれている. 建物の各部分や設備についてそれぞれくわしく説明し,計画についても詳細な項目があげられている. ここまでやる管理組合はなかなかないのではないだろうか. ここまで書かれると,むしろ,退いてしまう.

評価: ★★☆☆☆

塗装を中心とする修繕工事をてがけてきた著者は,管理会社や業者のいいなりになるマンションの大規模修繕のムダを指摘する. 著者の会社ではどうやってコストダウンをはかっているかを,足場,下地補修,塗装など,工事の項目にそって説明している. 4 章だけは他の章とはちがって,著者のビジネスとくに自己破産させた会社について書いている. マンションの大規模修繕とは直接関係はないが,これはこれでおもしろい.

評価: ★★★☆☆

マンションの大規模修繕を管理会社のいうままにすると大損する,大規模修繕は管理組合中心でやるべきだと著者は主張する. 管理会社や業者のウソをみぬく方法や,修繕のコストをさげ,品質をあげるためのポイントや実例がいろいろあげられている. しかし,成功するためにはすくなくとも組合理事長が,それなりのやくわりをはたさなければならない. そんなに安易な方法はないということだ.

評価: ★★★★☆

空室になったマンションの部屋にはいると,まずキッチンのながしからくるにおいが気になる. それほどつよいわけではないし,つかっていれば消えるか,他のにおいのほうがつよくなるだろう. しかし,これも新築なら,ないはずのものだ. 部屋の価値をさげているということができるだろう.

マンションがふるくなってくれば,いろいろ不都合なところがでてくる. それに対策をしなければ価値がさがって,賃貸料もさげざるをえなくなる. 私が所有するへやについても,いくらかさげているのだが,それほど大幅ではない. デフレがつづいていることをかんがえれば,それに対応する程度だということもできるだろう. しかし,においや床のきしみが解決できずにいるので,建築当初とおなじ価値があるとはいいがたい. べつの記事に書いたように対策しようとはしているのだが,あまりうまくいっていない.

フローリングやベニアにカーペットをはった床は,たててから 10 年以上もたつと,あるくとギシギシ,あるいはピシパシと音がする場所がでてくる. 原因はいろいろあり,対策もいろいろあるようなのだが,なかなかなおすのはむずかしいようだ. マンションの部屋の床のきしみをなおそうとこころみたが,うまくいかないまま,部屋はうまってしまった.

マンションの窓から外をみると,外壁の雨だれが気になる. それをきれいにするのに,どういう洗剤をつかうのがよいか,Web で検索した. あまりよいキーワードをおもいついていないためか,でてくる情報はかぎられている. そのなかで Magic Amadore というのが比較的めだっていたので,それをためしてみることにした. たしかに,それなりにおちるのだが,そうはいってもそんなに楽な仕事ではなかった.

最近はドアホンで客人の顔をみたいとおもうひとが多いようだ. 家庭でもテレビドアホンをつけるひとがふえているが,ワンルーム・マンションでもテレビドアホンがついていることがウリになるようだ. そこで,マンションの部屋があいたのを機会にドアホンを交換してみようとかんがえたのだが,結局はセキュリティ機能が維持できないということで断念した.

部屋が空室になっているあいだに,トイレの便座を自分で温水洗浄便座にとりかえた. これまでトイレの便座の交換を自宅で 2 回やってきたので,プロ級だ :-) 3 個とも Panasonic / National の製品だが,今回は自分がつかう場所ではないので,できるだけメンテナンスにてまがかからないものを選択した.

ここ数年,マンションの部屋の住人がよくいれかわる. なぜでていってしまうか,その原因もわかっていないのだが,部屋やマンション全体の魅力をたかめて,ここに住みつづけたいとおもってもらう必要があるのはたしかだろう. ということで,最近,そういう話題にかかわる本をいろいろ読んできた. なので,このブログでそれらを紹介することにしよう. 詳細はリンクをたどればわかるが,参考のために★数だけはここにも書いておくことにしよう.

家をもたないほうがよい場合もあることはたしかだろう. しかし,賃貸屋が書いた本は,当然,賃貸のよい面が強調されている. 家を買うとキャッシュ・フローがわるくなるというのがこの本のおもな趣旨だが,それにはいくつかの前提がある. まず,買うのが新築マンションだと仮定しているが,中古マンションを買えばキャッシュ・フローはよくなるはずだ. また,キャッシュ・フローは悪化するかわりに最後まで資産がのこることになる. その資産をリバース・モーゲージに利用することができれば,キャッシュ・フローも改善されるはずだ. この本だけで判断すると,まちがうことになるだろう.

評価: ★★★☆☆

著者は手をかけず空室ばかりになっている物件をやすく買い,夫とともに DIY でリフォームし,管理にも汗をながす. みずからそうじなどをするなかで,入居者との人間的な関係をきずいている. そのやりかたで 200 戸もあつかっているというのだから,すごい.

ただ,DIY なのでリフォームも自己流であり,プロならやらないようなあやしいこともやっている. しかし,それによってコストがおさえられ入居者にやすく提供できているのだとすれば,それでもよいのかもしれない. なんでも分業の世の中だから,逆にこういう,なんでも自分でやるやりかたは貴重だといえるかもしれない.

評価: ★★★☆☆

著者マンションの売買・仲介をしているが,この本では管理会社の選択・あるべきすがたやリフォームについて書いている. 管理会社はオーナーの立場にたつべきだと書いているが,それでは入居者はどうなるのか? リフォームについても経営者が書いた本にくらべると型どおりに書いているだけで,迫力が欠けている.

評価: ★★☆☆☆

空室をなくすための内見者によい印象をもってもらうための部屋の整備や小物のつかいかた,外壁などのカラー・コーディネーションの方法,広告のだしかた,収益をあげるためのトランクルーム,コインランドリー,広告スペースなど,入居者にながくいてもらうためのこころづかいなど,さまざまな方法が書かれている. きっと,ヒントになることがあるだろう.

評価: ★★★☆☆

これは空室対策の本ではなくて,ネットオークションで家具を買う方法についての本だ. 大半のページはどうやってネットで格安の家具や電気製品を買うかということの記述にあてられている. しかし,この本のタイトルは 「満室術」 だ. それならば,そうやって入手した家具などをどうやってマンションにつかうのか,その戦略を書くべきだろう. それなくして 「満室術」 というタイトルをつけるべきではないだろう.

評価: ★★☆☆☆

マンションのリノベーションに関する本はすくなくないが,著者のやりかたの特徴は多数のへやをシリーズごとにまったくことなるデザインを採用することだ. こうすることでシリーズごとに入居待ちするひとがでるという. それ以外にも本書には 「顧客創造」 とか 「デザインだけでなく,物理的・経済的な付加価値まで意識する」 というような話が登場するが,それがどういう効果をあげているのかはよくわからない.

評価: ★★★☆☆

空室にしないためにはどういう設備をいれればよいか,コストをかけずにリフォームするにはどうすればよいか,といったことが話題としてめだっている. また,入居者のためにもどういう管理会社をえらぶべきか,管理会社とどういう関係をむすぶべきかといったことについても,いろいろ参考になるだろう.

評価: ★★★☆☆

入居率がわるいアパートをまるごと買い取ってリノベーションし,優良物件にかえる方法について書いている. 家賃はさげずにデザインやコーディネーションをきちんとすることによって価値をたかめることをすすめている. 内見者はへやにはいってから数秒の印象で入居するかどうかをきめると書いているが,多数掲載されたリノベーション後の写真には内見者に即座にうったえるであろう印象的なものがおおい. 設備やアロマの種類,広告写真のとりかた (広角で 200〜300 枚とるなど),内見者のあつめかたなどについてもヒントになることが多数書かれている.

評価: ★★★★☆

物件購入とそのための融資に 2/3 のページをさいている. そのあとにリフォームの話題がつづくのだが,そこにはいかにしてリフォームをやすくあげるか,そのノウハウが書かれている. これは賃貸物件だけでなく,自宅のリフォームなどにおいてもやくにたつ情報だとおもう. もっとも,トイレのリフォームが 5 万円でできたというのは,まとめて発注したからだろうが...

評価: ★★★☆☆

この本は,特徴のないワンルーム・マンションは空室が多い,それでも賃貸業をするのであれば勉強して差別化をはかる必要があると主張する. たしかに,そのとおりだ. それを認識していなかったおめでたいひとには,この本を読むことがきっかけになるだろう. しかし,記述は抽象的であり,あまり,やくにはたたない.

評価: ★★☆☆☆

この本の後半はさまざまなリフォームの例であり,特別,興味をひかれるものはなかった. しかし,前半では現入居者がおきざりになっている (へやがうまっているあいだはなにもしない) ことのまちがいや,内見客にメジャーや間取り図などをサービスするとよいことなどを指摘している. リフォームにおいても 「お客様」 の立場にたつことが重要だということだ.

評価: ★★★☆☆

お客様 (入居者) の立場にたつのが重要だということはほかの本にも書いてあるが,この本では 「入居者に 「部屋」 を提供するのではなく,「暮らし」 を提供する」 ということばで表現されている. そのために,「そこで生活してみる」 こともすすめている. それによって,さまざまなことに気づくという. 内見者もお客様なので,お礼の気持ちをつたえるのが重要だという. 後半は間取りやインテリアの具体例だが,ここも 「お客様」 を想像しながら読むのが重要なのだろうが,そこまでできなかった.

評価: ★★★☆☆

そろばん勘定のはなしがさきにたっているが,仲介業者や管理会社との連携が重要であること,とくに入居者の情報を管理会社からききだすべきであることが書かれている. カラーテレビ・ドアホンや照明などの内装設備,清掃やゴミについての記述も参考になる. 他の本にあまり書いてないこととして,部屋で死者がでたときのあつかいがある. いざというときのために,知っておく必要があるだろう.

評価: ★★★☆☆

賃貸市場は完全に買い手市場になっているにもかかわらず,おおくの間借り人はその利点をいかしていないようだ. この本では従前からの部屋のみさだめかたにくわえて,ルームシェアのようなあたらしいつかいかたのすすめや,借り手にもできるリフォーム,敷金・礼金がゼロの時代にもまだのこっている更新料をなくすこと (交渉など) について,はらってしまった敷金をとりもどす方法などが書いてある.

この本を読んで,主張するべきことはどんどん主張しよう! 大家にとっても,文句もいわずに逃げ出されるのはかえってこまるのだ.

評価: ★★★★☆

入居者のこころにふれるマーケティングの方法から,管理会社や不動産会社との信頼をきずく方法まで,さまざまな内容が書かれている. マーケティングに関しては,現地看板の設置や部屋の写真のとりかたなどは気づいていないひとが多いだろうとおもえる. 関連する会社とのつきあいに関しては,相手をかんがえ,誠意をもって対応することなど,当然のことだがかならずしもできていないことに,もう一度,気づかせてくれる.

評価: ★★★★☆

「空室ゼロ」 をめざす本には賃貸経営者が書いた本が多いが,この本はインテリア・コーディネータによる本だ. だから経営者にはひびかないということはいえる. しかし,空室が多くなる原因をさぐり,対策として資金や業者のことから,外観,間取り,色使い,照明,水回り,キッチン,収納,セキュリティまで,ひととおり書いてある. 全部をやれば相当な費用がかかるが,なかにはあまり費用がかからないこともあるので,一読すればきっとヒントがえられるだろう.

評価: ★★☆☆☆