創発的計算のためのモデル CCM による問題解決法における局所性の制御法
金田 泰, SWoPP '94 (情報処理学会人工知能研究会), 94-AI-95-4, pp. 29-38, 1994, IPSJ により出版.
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要旨 : CCM (Chemical Casting Model) は,たえず変化する環境に対してひらかれた創発的計算にもと づく問題解決法の確立をめざして開発した,非決定的 (ランダム) に動作する計算のモデルで ある. CCM においては局所的な情報をつかって計算がおこなうが,局所的な極限においては 解をもとめることはできない. したがって,計算,とくに評価関数の計算の局所性を制御し て,局所最適点におちいらないように探索空間内での局所性を制御する必要がある. この報 告では 4 つの局所性の制御法をしめす. それらは,触媒の加減,反応規則の合成またはトン ネリング,シミュレーテッド・アニーリング (SA),フラストレーション蓄積法 (FAM) であ る. これらを比較した結果,制約充足のばあいは触媒の加減と FAM が有効だが,これらだ けでは従来法に計算時間のうえでおとるばあいがあることがわかった. また最適化のばあい はトンネリングすなわち反応規則の動的な合成が有効だとわかった.
研究テーマ紹介: CCM: 化学的計算のモデル