Return-Path: quake-vg-admin@kobe-u.ac.jp
Errors-To: quake-vg-admin@kobe-u.ac.jp
Sender: quake-vg@kobe-u.ac.jp (Volunteer group of Kobe University for South Hyogo Earthquak)
To: ngo@center.osaka-u.ac.jp, vag@oskgate0.mei.co.jp, quake-vg@kobe-u.ac.jp
From: funaken@ccs94.cla.kobe-u.ac.jp (Takeo Funahashi)
Subject: [Kirokushitsu Tsuushin] No.7
Cc: ...[中略]...
Date: Wed, 16 Aug 95 15:03:34 +0900

舟橋@お盆休みも返上 です。

皆さん、お元気ですか?記録室も元気です。
「記録室通信」のテキスト化が遅れまして申し訳ありません。
でわ。
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                          記録室通信

                                12-Aug-1995 第7号
                ----------------------------------------
                                                Quake Chronicle Project
                                                  震災・活動記録室


                          −はじめに−

 皆様、いかがお過ごしでしょうか。「震災・活動記録室」です。「記録室中
間報告」作成のため、しばらく「記録室通信」をお休みさせて頂きましたが、
再び頑張っていこうと思っております。今後ともよろしくお願い致します。
                                   (「記録室通信」担当:舟橋 健雄)


                         −記録室通信とは−

 記録室では震災後のボランティア活動の記録を残すことを目的として、アン
ケート調査、インタビュー取材などを中心に活動してきました。同時に各団体
から活動の資料を提供していただき、目録を作成して将来公開するための準備
を進めています。そして、活動の中で出会ってきた皆さんとの情報交換の場と
して、また新たな出会いの場として、毎週「記録室通信」を発行しています。
被災地での最新情報、全国のボランティアの動き、支援活動でつかんだノウハ
ウの紹介等の発信を考えています。



                        −現地からの最新情報−

「学生ボランティアセンター」開設

 記録室通信においてもすでにテーマにあがっていた「夏休みのボランティア
状況」ですが、夏休みのボランティアコーディネートのために、神戸をはじめ
とする京阪神の大学生が中心となり「学生ボランティアセンター」(通称「学
ボラ」)を兵庫県社会福祉協議会の協力もあって、8月から開設しました。今
回は、その「学ボラ」からの声ということで、スタッフの藤本多真季さんから
コメントを頂きました。

 地元住民や既存のボランティア団体と、学生ボランティアとをつなぐ窓口と
して、“学生ボランティアセンター”を開設いたしました。具体的には、各ボ
ランティア団体の活動内容をボランティア希望者に紹介すること、潜在ボラン
ティア力のほりおこし、仮設住宅の改善大工班などを行なっています。
 8月1日開設以降、電話での問い合わせ件数は、のべ200件をこえ、実際
に当センターを訪れたボランティア希望者は、中学生から50代の方まで、計
74名いらっしゃいます(8月13日現在)。内訳は、遠方から数日間来られ
たという方や夏期休みで帰省している方が多く、そのほとんどが今回がボラン
ティア初参加という方です。今後は秋に向けて、地元学生ボランティアの積極
的な参加を呼びかけていきます。
 この学生ボランティアセンターをきっかけにして、学生のボランティアや住
民の方々など、たくさんの人たちが連携を取っていけるよう、何らかの力にな
ってゆければと願っています。
 ご支援、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
                                 学生ボランティアセンター 藤本 多真季

        開設期間:1995年8月1日(火)〜9月30日(土)
                        第3日曜は除く   午前9時〜午後7時
        開設場所:〒651 神戸市中央区坂口通2-1-18 県福祉センタ4F
                        兵庫県社会福祉協議会ボランティアセンター内
                   Tel: 078-242-8642  Fax: 078-242-4153
                        (「学生ボランティアセンター」宛と明記下さい)


西神戸大学連合会、西神仮設でドッジボール大会

 さて、次は以前ご紹介させて頂いた「西神戸大学連合会」の近況です。去る
8月2日(水)に「仮設住宅内での友達作り、及び近隣の住宅の人たちとの交
流の場をつくること」を目的に、西神の春日台小学校で「神戸の街はいい感じ?
〜夏休みみんなで遊ぼうドッジボール大会〜」というイベントがありました。
このことを代表の佐竹正範さんからご報告頂きました。

 今回のドッジボール大会は、神戸国際大学のアメフト部とラグビー部の部員
の考えで、仮設住宅の子供たちと遊ぼうというところから始まり、西神第7仮
設のふれあいテントの方たちの協力で、周辺の地域の子供たちも呼んで、仮設
の子供たちと地域の子供たちとの交流、出会いの場の提供という目的で行われ
ました。西神戸大学連合会、がんばろう神戸、西神第7仮設ふれあいテントが、
神戸国際大のアメフト部、ラグビー部をサポートするといった形で行われたの
ですが、彼らは、前回の西神戸大学連合会のイベント「神戸の街はいい感じ?」
に参加していた学生の一部で、何かやらなければ、何か力になりたいという気
持ちから、今回のドッジボール大会が開催できたものと思います。
 集まった子供たちは、50人程と少人数ではありましたが、仮設住宅の子供た
ちの参加も多く、参加者全員が楽しい一日を過ごせたものと思われます。また、
地域の子供たちへのボランティアの呼びかけも行い、充実したイベントになっ
たと思います。
 今後、西神戸大学連合会では、大学がユニットすることの利点を最大限に利
用しながら、多くの場所と、いろいろな団体による、いろいろな催し物を展開
していきたいと思っています。    
                                        西神戸大学連合会   佐竹 正範


「神戸復興新聞」発行開始

 去る8月8日(火)から「神戸復興新聞」という新聞が発行を開始しました。
これは、“東灘情報センター”のボランティアスタッフなどが中心となって、
「被災地の復興の進展を継続して全国に伝えていくことにより、神戸の復興に
貢献したい」という目的のもと始まったものです。
 すでに、8月8日(火)の第1号、11日(金)の第2号を発行済みの「神
戸復興新聞」ですが、具体的な内容としては、1、災害救助に関連する法的枠
組み 2、阪神大震災で行われた災害救助の実務 3、被災者の声 4、復興
状況 5、寄稿(兵庫県職員・神戸市職員・大学教授・企業経営者・ボランテ
ィア代表など) 6、広報 等を考えているとのことです。内容も非常に盛り
だくさんで、復興にかける意気込みが窺えます。
 スタッフは、“東灘情報センター”のボランティアスタッフなどが兼任して
やっていることもあって、5名から10名程の規模で大変多忙な中、頑張って
おられます。
 現在のところ、約500部を毎週2回(火・金曜日)発行し、関係者に郵送
しているとのことですが、もし購読のご希望がありましたら、一部200円
(郵送料込み)で担当者に申仕入れしていただくようにとのことです。
 今後の彼らの活躍に期待したいと思います。
                
        連絡先: 神戸市東灘区住吉宮町3-2-4 Tel: 078-811-4783
        代表者: 吉田 裕司



                           −お引っ越し−

 このコーナーでは、活動拠点を移動したり、連絡先の変更があるボランティ
ア団体を紹介させて頂きます。

・中央区ボランティアセンター            7月27日移転
 <移転先>〒650 神戸市中央区中央区役所9F ボランティアルーム
        Tel: 078-232-4411 内線328/ 078-232-1447        Fax: 078-232-1244
 <旧住所>〒650 神戸市中央区中央区役所7F ボランティアルーム
        Tel: 078-232-4411 内線323/328/078-232-1447    Fax: 078-271-6334

・兵庫区ボランティア                    8月1日移転
 <移転先>〒652 神戸市兵庫区松原通1-1 須佐野公園内
        Tel / Fax: 078-672-0696 
                          *「ちびくろ救援ぐるうぷ」と同じ公園内です
 <旧住所>〒652 神戸市兵庫区羽坂通4丁目1-1 兵庫勤労市民センター内
        Tel / Fax: 078-576-0964

・日本キリスト教海外医療協力会(JOCS)関西事務局  8月1日移転
 <移転先>〒530 大阪市北区茶屋町2-30 大阪聖パウロ教会内
        Tel: 06-359-7277                Fax: 06-359-7278
 <旧住所>〒541 大阪市中央区高麗橋2-6-2
        Tel: 06-202-6286                Fax: 06-202-0467

・曹洞宗ボランティア会(SVA)        8月2日移転
 <移転先>〒653 神戸市長田区御蔵通5-5
        Tel: 078-512-3703       Fax: 078-512-3705
                          *「すたあと長田」の隣です
 <旧住所>〒652 神戸市兵庫区松原通1-1-62 真光寺内
        Tel: 078-682-9226       Fax: 078-682-9227



                        −ボランティア団体紹介−

「グループ アバウト」

 鷹取中学校避難所でボランティアをしていて出会い、6月末に誕生したのが
「グループ アバウト」です。現在、10代から40代まで幅広い年齢の男女22名
が集まって活動しています。
 鷹取中学校は須磨区と長田区の境に位置し、震災直後は1200名もの避難をし
ている人々がいました。ボランティアも地方から泊まりがけで来ていた人、地
元の人など数多く、仕事も自衛隊の仮設風呂の手伝い、炊き出し、物資の整理、
喫茶(「喫茶たかとり」という憩いの場)での仕事など個々に手伝っていたメ
ンバーが4月の中頃から週3回のペースで炊き出しをするようになりました。
 「アバウト」という名前は、お互いに都合の良い日の都合の良い時間にだけ
働き、炊き出しの献立もその時にある物資を使って臨機応変に作るという活動
の中からつけられたものです。そして、炊き出し、その他避難所での行事に関
わってゆく中で、鷹取中学の先生や被災者の方々とも親しくなり、メンバーに
加わって頂くことができました。
 6月より、鷹取中学校での活動の他に、仮設住宅への訪問をはじめています。
これからは、仮設住宅での活動と、その人たちが地元に戻ってくるまでの支援
を鷹取中学校を拠点に、息の長い活動をしてゆきたいと考えています。
                                                   (取材:季村 範江)
                       「グループ アバウト」代表 
                                : 進藤 公美恵        Tel:078-785-0565
 


                        −震災関連書籍の紹介−

絵本 「いのちが震えた」   えと文 岩田 健三郎

 「こりゃあかん・・・と思いました。街の様子が変わってしもうとる。家や
店がぐじゃぐじゃにつぶれてしもている。」
 これは姫路市在住の版画家である作者が、地震後10日目にJR須磨駅から山陽
電鉄月見山駅までを歩いて、町をスケッチし、様子を描いた絵本です。
 知人の家も馴染みのお店も壊れ、いたる所に無事や連絡先を知らせる貼り紙、
家が全壊し茫然としている人々、水汲みの長い行列、・・・こわれた町も人々
も静かです。
 やがて須磨の浜でサッカーをする避難所の子供たちと出会います。作者はス
ケッチしながら「何か・・・何かこの子らに言いたいのだった。がんばれ・・
・ということなのやけれど、何か違うような・・・。がんばれと言ってしまっ
ては何か他人事(ひとごと)のような・・・。」とつぶやいています。
 ひょうひょうとした播州なまりの文体と、白黒の素朴なスケッチが、大災害
を受けとめかね困惑している人々の心情と重なって、見るものに迫ってきます。
 しばらくして作者は10mの陶壁に野の花を描きはじめます。野の花を描くと
いうことは、“いのち”を描くこと、地震で失われた多くのものにかわって精
一杯“いのち”を描きたいという思いを込めて・・・
 地震で沢山のいのちが震えた、いまだに震えている多くの人々に作者の熱い
心が伝わってくる本です。                                (季村 範江)

        発売元とお問い合わせ
        :〒650 神戸市中央区元町通7丁目2-11「小さな出合いの家」
                                        078-351-5265 定価 1500円


                        
                        −Information〜情報の広場〜−

「神戸パーカッションフェスタ’95 神戸復活祭〜生命の躍動」
        8月19日(土):レネゲイズ・スチールドラム・オーケストラ
                                                (トリニタード・トバゴ)
        8月20日(日):ナナ・ヴァスコンセロス(ブラジル)
                時間:15:30開場 16:00開演   場所:神戸朝日ホール
                料金:4000円(前売り:3500円)
 *なお、8月18日(金)にはアフリカの民族楽器「カリンバ(親指ピア
  ノ)」のワークショップが行われます。
 問い合わせ先:神戸パーカッションフェスタ実行委員会
                                        Tel: 078-271-6520  


 「震災・活動記録室」では、震災後のボランティア活動に関する資料(活動
記録・日誌・写真・ビデオ等)を集めております。これら貴重な記録を後世に
残すためにも、皆様のご協力、宜しくお願い致します。
 また、「記録室通信」への投稿も受け付けております。ご意見・インフォメ
ーションなどありましたら、ご連絡下さい。 


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                 阪神大震災地元NGO救援連絡会議
                     「震災・活動記録室」
      〒650 神戸市中央区栄町通4-3-5 毎日新聞神戸ビル3F
         Tel. 078-362-5951     Fax. 078-362-5957
          Internet:ngoteam@mb.osaka.infoweb.or.jp
              Nifty-Serve:SHB00846
   Url:http://www.center.osaka-u.ac.jp/people/wnn/www-kobe/index-jp.html
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