サヨク的な危機感を共有できるか? ― 斎藤 貴男 著 「国家に隷従せず」
10 数年まえだったら,問題の本質にせまらずにただ表面をうわすべりするだけの,このようなものいいに対して,もっと共感をおぼえただろう. しかし,もはやサヨク的な信念をもてなくなったいまでは,もっと本質をえぐってもらわないかぎりは共感することができなくなってしまった. 本質にせまれない理由としてはこの本に収録されている文章のおおくが字数のかぎられた新聞やジャーナルの記事だからということもあるだろう. しかし,80 ページをついやしている 「禁煙ファシズム」 に関しても単なる事実とそれに対する意見の列挙以上に深い議論にはなっていない.
評価: ★☆☆☆☆
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