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憲法改正と情報通信技術

憲法改正というとすぐに第 9 条の話題になります. 日本の将来をきめるうえで第 9 条をどうするかがおおきな問題であることはまちがいありません. しかし,第 9 条にとどまらず,国民が主体的に憲法をえらびとって自分のものにすることが重要だとおもいます. そこで,ここでは憲法における情報・通信の保護と情報通信技術 (ICT) との関係についてかんかえてみたいとおもいます.

日本国憲法第 21 条の 2 には「通信の秘密は、これを侵してはならない」と 書かれています. しかし,いわゆる「情報の保護」については書かれていません. これに対して自民党の新憲法草案においては第 19 条の 2 において情報の保護と通信の保護とが対になっています. 私はこれをみて,目がひらかれるおもいがしました.

情報通信技術のうち通信技術のほうがさきに発展し,アメリカなどにおいては,すでに 19 世紀のおわりには電信と電話がすでにひろくつかわれるようになっていました. 日本国憲法が制定されるよりははるかにまえです. これに対して情報技術つまりはコンピュータ技術は戦後に実用化されました. 日本国憲法制定当時にはまだほとんどなにもなかったといってよいでしょう. したがって,日本国憲法にそれが反映されていないのは当然です.

憲法には基本的人権のように普遍的といってもよい内容がふくまれていますが,上記のように時代によって,とくに科学技術の発展を反映させるべき部分があります. 日本国憲法制定当時とくらべて飛躍的に情報通信技術が発展したいま,憲法にそれを反映させる必要があるのではないでしょうか?

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