私が最初に買ったメーカー製パソコンは PC9801 です. 当時の主流は 8 ビットでしたが,私には 8 ビットのパソコンはおもちゃにしかみえなかったので,16 ビットのが出現したところで買いました. 同時期 (1983 年) に日立も 16 ビットのパソコンをだしたので比較しましたが,日立のは形状からして不満があったので,PC9801 にしました. PC9801 があれほどよく売れるようになるとはおもっていませんでしたが,結果的にはただしい選択をしたといえるでしょう. PC9801 は結局 1989 年に Macintosh IIX を買うまでメインのパソコンでありつづけたうえ,さらに 1995 年まで稼働していました.
「ただしい選択」 をしたことで節約できたのかもしれませんが,それでも当時パソコンを周辺機器までふくめて買うには相当の金額を必要としました. 本体は 20 万円台でしたが,とくに 8 インチのフロッピー・ディスク・ドライブが 30 万円以上するので,いろいろあわせると 100 万円をこえました.
最初は PC9801 本体の ROM にのっている N88-Basic をつかっていました. ゲームやグラフィクスをつかい,自分でつくった BATE というエディタを Apple II から移植して Basic のプログラムの編集につかったりしていましたが,あまり用途はひろくはありませんでした. N88-Basic 上で動作する 「漢神」 というワープロ・ソフトを買ってつかいましたが,あまりできがよいプログラムではないので,自分で手をいれたりもしました. N88-Basic だとプログラムをみることができるので,おもわず手をいれたくなったわけです.
そのうち,ためしに CP/M (CP/M-86) を買いましたが,これはためしただけで,ほとんどつかいませんでした. この時期のたいていのパソコンがとった道と同様に,やがて MS-DOS をのせ,それがほとんどの時間,稼働するようになりました. Macintosh IIX を買ったころには Windows の初期の版もでていましたが,それはつかわないままでした.
PC9801 はいまも倉にねむりつづけていますが,かんたんにはだせないので,とりあえず借りものの写真をのせておきます. ただし,私自身はこの写真の 「純正ディスプレイ」 は買いませんでした.
しかし,この PC9801 には VRAM に不良がありました. 線画をかいて paint すると,不良のために赤が線のそとにもれだす始末でした. 買ってまもなくこの不良にきづきましたが,買った店で交換してくれなかったために,修理したのはだいぶあとになってからです.