北海道旅行の 6 日めは知床方面にでかけました. 摩周から北にむかい,知床斜里をへて半島までいきます. かえりは根室海峡のほうにまわり,国後島をみて摩周までかえってきました.
私自身は約 2 週間まえに出張で知床にきていました. とはいっても,1 泊でしかもほとんどとんぼがえりの出張なので,ほとんどどこにもいけませんでした. そのときは,夕方まで工学院大学で講義をしたあと,羽田から女満別空港まで行って,そこから網走を経由して知床斜里で 1 泊しました. このときは非常にさむくて,夜は 10°以下になっていました. このさむさに,空港についたひとは一様におどろいていました. そのために今回はながそでの服ばかりをもってきましたが,むしろ半そでがほしくなりました.
今回も知床斜里を経由するので,そこまでの道はまったくちがいますが,駅前にあるホテルのまえをとおってから知床にむかいました. 道はひとつしかないので,2 週間まえにバスでとおったのとおなじ道をレンタカーではしりました. 出張のときには通過しただけのオシンコシンの滝で駐車しました. 滝をみて,みやげもの屋をみて,さらにさきにすすみます. ウトロのまちの直前に “道の駅” があるので,そこにくるまをとめて,あとはあるくことにしました.
オロンコ岩,ゴジラ岩などの奇岩をみながら,観光船のでる港までいきます. 港へ行ったといっても,船にのるつもりはありませんでした. 時間もかぎられているうえに,観光船で知床岬の先端までいくだけで 8000 円かかります. いくら世界遺産とはいっても,半島をとおくからみるだけで 8000 円だす気にはなりません. また,半島にいく船は 10 時台にでるのに対して,そもそも 12 時ごろにつくような計画しかたてていませんでした.
そのかわり,ほとんどだれものぼっていないオロンコ岩の頂上にのぼりました. このけしきは,のぼるにあたいします. コンブの海,鳥が群れる空,観光船がでる港,そして先日研究会があった知床プリンスホテルがあるあたりも山のうえにみえます. けしきだけでなく,途中にある紫の花 (たぶんラベンダー) のスパイシーなかおりがただよっています. ふしぎなことに,花のそばにちかづいても,あまりかおりはしないのに,はなれたところでかおりがします.
ここでは うに丼 をたべました. これは満足すべき味だったといってよいでしょう. 先日は山のうえにはたべものがあまりないので,したにおりて,えらぶ間もなく交差点のそばの店にはいって 2500 円くらいだして さしみ定食 をたのみましたが,さけ がこおっているなど,さんざんでした. この日はそのみせはしまっていました.
くるまにもどると,さらに半島のさきをめざします. 知床五湖を散策するのが目的でしたが,あいにく,その日は ひぐま が出没するということで,知床五湖にははいれませんでした. 展望台から一湖とその周辺だけしかみることができませんでした. この写真は展望台からみた一湖です.
知床五湖にいけなかったかわりに,知床自然センターからあるいていける滝にいきました. 滝そのものはたいしたことはないのですが,鹿をまぢかにみることができました. エゾシカはいまや天敵のオオカミがいなくなってふえる一方であり,旭山動物園にも 「エゾシカの肉はおいしかった」 という話が書いてあるくらい (べつに動物園で肉をとっているわけではない) です. 札幌の時計台でも明治時代のホテルでは鹿肉よくだされていたと書かれていました. しかし,いま,たべるひとはすくないようで,鹿肉料理をだす店もすくないようです. 6 日のうち 1 日くらいは鹿肉がたべられるといいとおもっていましたが,はたせませんでした. 鹿の角も毎年はえかわるので,みやげもの屋にあふれていますが,買うひとはすくないようです.
このあと半島を横断して羅臼にいきました. 海峡のむこうがわは国後島であり,その地形がはっきりわかります. くるまをとめて店にはいると,いろいろなコンブをうっています.
海岸にそって根室方向にくるまをすすめました. 地図をみるとハマナス群生地,タンチョウ生息地など,いろいろ書いてあるのですが,夕方になって,そういう場所にいくのは困難になってきました. また,給油の必要があり,標津 (しべつ) で安価なスタンドをみつけて給油しました. 自然観察はついにあきらめて標津から中標津 (なかしべつ) 方面にむかいました. 中標津で夕食がとれる場所をみつけようとしましたが,ラーメン屋以外はあまりめぼしいみせがみつかりませんでした. やむなくラーメンをたべて摩周にむかいました (ラーメンも北海道の名物ということになっているので,それでもよいのですが…).
途中,おおくの牧場をとおりました. この旅行ではみずうみを中心にまわりましたが,こどもにとっては,それよりも牧場にいったほうがよかったかもしれません. 移動距離がながいので,くるまにのっている時間がながくなってしまいました. そのあいだ,こどもはけしきをみるよりは社内でのあそびに興じていました. 宿についたのはきのうと同様に 8 時をすぎてからでした. というわけでこの宿でふとんがしいてない部屋をみることはありませんでした.