Design It! w/Love というブログのなかで, 「デザイン言語 2.0」 という本のなかにある 原 研哉 の 「HAPTIC」 という文章がとりあげられています. いまの社会は情報過多といわれていますが,実は半端な情報があふれていて,「少ない情報量に脳はストレスを感じている」 のではないかといっているのを引用しています. これは,検索エンジンなどから私がうけている感じにちかいとおもいます.
原はバリ島のふるいホテルで石畳のうえを素足であるき,「すごく情報量が多い」 と感じたと書いています. 私はそのホテルにいったことがないのでその感じはわかりませんが,大自然のなかにつつまれたようなときにからだじゅうで感じるもの (情報) とくらべると,パソコンがあたえてくれるような情報はなんとも貧弱な感じをもっています. Google による検索がよい例です. 検索エンジンは多量の情報をあたえてくれますが,それは人間にとって感じにくいものなので,情報が容易にはいってこないことにストレスを感じます.
このブログではすでに何回も書いてきたのでしつこいかもしれませんが,この問題を解決しようとしたのが,私がかつて開発してきた軸づけ検索という技術です. このこころみはかならずしも成功したとはいえないので,今後,機会があればさらにおおくの情報をあたえてくれるインタフェースやツールを開発したいとおもいます. また,インタフェースやツールの開発に埋没して大自然につつまれたときの全身感覚をわすれることがないように,つねにそこにたちもどる必要があるとおもいます.