1988 年に家をたてたとき,キッチン,洗面所,トイレなどにつける水栓として INAX (イナックス) のものをえらびました. シングルレバー水栓も INAX のをえらんだのですが,当時から圧倒的なシェアをもっていた東陶 (TOTO) のものとは逆の操作をしなければならないため,えらぶときには少々まよいました. 結局,家のなかは INAX の上吐水型で統一するということにきめましたが,これがいまや JIS 標準となっていることをきょう (2007-9-17) の朝日新聞で知りました.
1988 年当時,私の会社をふくめて,おおくの施設では東陶のシングルレバー水栓を採用していました. 東陶は下吐水型つまりレバーをおしさげると水がでる構造を採用していました. INAX はこれとは逆の上吐水型つまりレバーをもちあげると水がでる構造であり,すくなくともおなじ家や施設のなかで混在していると混乱をまねくことはあきらかでした. 会社と家とのあいだでも混乱して水をまきちらす事故をおこしかねません. しかし,契約したゼネコンでは INAX の製品の値引率がたかかったのです. そのため,少々まよいましたが,シングルレバー水栓を使用する 3 箇所をふくめて,結局すべての水栓を INAX で統一することにしました. 完成後,さいわい,混乱するようなことはめったにありませんでした.
最近まで,あたらしい製品にかんしてもこのような混乱した状態がつづいてきたわけですが,世界的には上吐水が標準になっているため,2004 年の JIS (日本工業規格) 改正で上吐水が標準とさだめられたようです. 20 年ちかくつかいつづけて,もうだいぶ老朽化してはいるのですが,これで操作方向に関しては安心してつかいつづけることができます. このブログ・エントリーもこれでレバーをサゲることにしましょう.