この本はひどく評判がわるい. 「ゲーム脳の恐怖」 というタイトルからして,拒否反応がでるのはもっともなことだとおもう. 実際,著者はもともと 「ゲームは脳にわるい」 という仮説 (あるいはおもいこみ) をもっていて,それを証明するために実験をかさねてきたのだとおもわれる. しかし,論理に不完全な点があったり,おもいこみにもとづいて書かれた部分があるのはこの本にかぎったことではない. この本を冷静に読めば,著者がそんなにバランスを欠いた主張をしているわけではないことがわかる. ゲームをするときはからだの非常にかぎられた部分しかつかわない. そうした状態をつづけるのでなく,お手玉などのようにもっとからだ全体をつかうあそびをしたほうがよいという主張はもっともなものだとおもう. 冷静に読めば,えるところのある本だとおもう.
評価: ★★★☆☆
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