あたらしいパソコンを買ったとき,ふるいパソコンにはいっているすべての財産をうつすことができれば,ふるいパソコンはすてることができます. しかし,なかなかそうはいきません. ふるいパソコンでしかうごかないプログラムがあったりすると,すてることができません. かくして,すてられない,ふるいパソコンがどんどんたまっていっています.
私が買った最初のパソコンは PC9801 です. 買ったのは 1983 年の年末だったとおもいます. PC9801 でなければうごかないプログラムは当然あるので,また,記念碑的なパソコンでもあるので,これはすてることができません. とはいっても,もはや,いつでも電源がいれられる場所を確保することはできません. 結局は,電源をいれることができないかたちで,写真すらすぐにはとることができないかたちで,ねむっています (したがって,この写真は借りものです).
携帯用に最初に買ったパソコンが PC98LT です. いまのノート PC よりははるかにおもくて,4 kg 以上ありましたが,しばしば会社にもっていっていました. 当時は自分専用のパソコンというのがまだなかったので… また,私物のパソコンを会社にもっていって仕事をしても,おこられることはなかったので… (規則上は禁止されていたとおもいますが.) この PC98LT は PC9801 とは完全互換ではありませんでした. そのため,やはりすてられずにいるわけです. とはいっても,一度とりだして電源をいれてみても,うごかなかったという記憶があります. (とりだして写真をとるのがめんどうなので,とりあえず 「パソコン博物館」 から写真を借用しています.)
つぎに買ったのは Macintosh IIX です. これはアメリカにいた 1988 年に買ったものです. CPU としては,最初は 16 MHz の 68000 がついていましたが,現在は 50 MHz の石にとりかえてあります. たいていのプログラムはその後に買った PowerMac でもうごくのですが,うごかないものもあり,また記念碑的なパソコンなので,すてずにいます. このマシンには当時のパソコンとしてはとても巨大な 5 インチ,フルハイト (full height) の 2 GB ハードディスクをつけてあります. この富士通のハードディスクは発熱がひどくて,これをつけてから Mac IIX のふたがしめられなくなってしまいました. (これも写真をとるのが困難なので 「Lowend Mac」 から借用しています. ただし,私がつかっていた Xerox のディスプレイとはちがいます.)
PowerMac もすててはいないのですが,そのプログラムはたいがい iBook でも動作します. 2001 年ころに買った iBook は,いまでも Mac OS 9 がのっています. OS X にのせかえようかともおもったのですが,ほとんどのプログラムは OS X にするとうごかなくなるので,いれかえないままになっています. じつはそれほど頻繁につかったわけではないのですが,それでも,Mac OS 9 以前のプログラムをいつでもうごかせる状態にするために,保存してあります. 実際,ほとんどつかわなくなってからも,ふるいデータをとりだすために,何回か起動させました. (この写真は 「Mac Fan net」 から借用しました.)
Wintel 時代にはいってからは,比較的ふるいマシンがすてやすくなりましたが,それでも,Vine Linux 2.6 (?) をのせた Pentium III 700 MHz のマシンはすてられなくなっています. ここで開発したプログラムがあたらしいマシンのうえでは完全にはうごかなくなっているためです.
Wintel 時代になってから,Windows 95, 98, NT, 2000, Vine Linux, Red Hat 7.3, 7.6 (?), 8, 9, Fedora Core 1, 3, 4 など,いろいろな OS をつかってきました. だいたいの OS はハードディスクを保存して,現役のマシンのいずれかに装着すると動作するようにしてあります. ハードディスクだけなら,マシンをまるごと保存するのにくらべれば,だいぶスペースをへらすことができます. とはいっても,とくに Windows NT 以降の Microsoft の OS は CPU アーキテクチャのちがうマシンでは基本的にはうごかないので,マシンを保存する必要があります. 486 系のマシンはありませんが,Pentium, Pentium III, 4, Athlon XP それぞれのマシンを保存しておく必要があります. どうやって保存するか,どうやってできるだけいつでもうごくようにしておくか,あたまがいたい問題です.