「20th Century Photography」 という写真集にはおおくの写真家の作品がとりあげられていますが,そのなかで Hein Engelskirchen と Albert Renger-Patzsch の作品のなかには “工場萌え” の起源 (?) があるようにおもいます.
“工場萌え” がちかごろ話題になっていますが,「つくばセンターからのバスでの “工場萌え”」 という項目で私自身の “工場萌え” 経験を書きました. 最近買った 「20th Century Photography」 という写真集には風景写真,人物写真,その他さまざまな写真がとりあげられていますが,そのなかに何枚か,“工場萌え” を感じさせる作品があります.
そのうちの 1 枚は Hein Engelskirchen という写真家のものであり,写真集にはカラー写真がのせられていますが,右の写真はその一部をあとでモノクロ写真として再利用したものだとかんがえられます (この写真の出典は 「artnet -- Hein Engelskirchen - Past Auction Results」 です).
もう 1 枚は Albert Renger-Patzsch という写真家のものであり,工場内のパイプなどをうつしたものですが,Web 上ではおなじものはみつからないので,他の写真を左にあげておきます (この写真の出典は 「Zabriskie Gallery -- Albert Renger-Patzsch (1897-1966) Photographs」 です).
Renger-Patzsch の左の写真と写真集の写真はいずれもパイプなどが反復されているところに特徴があり,“工場萌え” でとりあげられる単純な反復がない複雑な構造とはちがっています. Hein Engelskirchen のほうがより “工場萌え” 的であるようにおもえます.