私が Wintel マシンを買ってまもなくつかいはじめたプログラムのひとつが Microsoft Office 95，そのなかでもとくに Word 95 です． これは Word 97 がでてからもなお数年間，つかいつづけました． しかし，その後，家では中古品の Word 97 を秋葉原でやすく買って，それをいまもつかいつづけています． また，会社でははじめて買った Microsoft Word が Word 97 であり，それをやはりいまもつかいつづけています． Windows XP や Windows Vista 上ではいろいろ不具合もあるので，とりかえたいともおもっているのですが，いろいろな事情から，いまだにつかっています．
Word のふるい版をつかいつづけている最大の理由は，機能的にたりているからです． あたらしい版にはあたらしい機能もふくまれていますが，それは私にとってとくに重要なものではありません． だからといって，あたらしい版にとりかえるべき理由がないわけではなく，とくにバグにはなやまされていますし，Word 95 と 97 とのあいだにはおおきな非互換性がありました．
会社で Word を買おうとおもったとき，すでに Word 95 は入手できなかったので，家でつかっているものとの互換性が気にはなりましたが，やむなく Word 97 を買いました． 実際，図などがうまく変換できなかったり，ページあたりの行数がかわったりする不具合が多発しました． それでもしばらくはだましだまし，つかっていました． しかし，数年たって秋葉原で安価な Office 97 の中古品をみて，おもわず買ってしまいました．
その後しばらくはとくに問題なく，会社でも家でも Word 97 をつかっていましたが，OS を Windows XP にかえてから，改ページの処理にバグがあるらしく，行の一部がダブって印刷されるという，けっこう深刻なバグになやまされてきました． Windows 2000 でも Word から直接印刷するとうまくいかないことがあったように記憶していますが，Acrobat で PDF 化してから印刷すれば，うまく印刷できていました． ところが，Windows XP になってからは，PDF 化するときにバグがでるのです． いまだに，この問題は本来は改行文字が必要ないところにそれをいれることによって，ゴマかしています．
それほど深刻でない問題としては，いま家でつかっている Windows Vista のもとでは，(現在はつかっていませんが) 「Windows Aero」 をつかうと Office 97 は表示がきたなくなるということです． 上の図は 「Windows Vista ぺーシック」 のもとでの表示ですが，比較のため 「Windows Aero」 における表示を下にしめします． 実用上はそれほど問題ないかもしれませんが，気になります． (2008-3-9 追記: 表示がきたなくなることについて，ひとこと，かきくわえておきます． この現象はフォントサイズ (DPI) を既定の 96 から 120 に変更しているためにおこることがわかりました． この設定のもとでは 1600x1200 のサイズの画面に 1280x960 のドットをマップしようとしてエリアス (aliasing) の処理をしているために，ぼけた字になるのでしょう． この問題については Microsoft の 「画面上のテキストを大きくまたは小さくする」 に記述されています． ここに書かれている (「Windows XP 形式の DPI スケーリングを使用する」 という) 対策をとると，表示法が Windows XP や Windows Vista の Aero 以外のときとおなじになって，ぼけなく (拡大されなく) なります.)
あたらしい Office を買っていない理由は，個人的には最近は Office が比較的たかくて買う気がしないということです (私が買った Office Pro 95 は 3 万円弱でしたが，いまはそこから Access をのぞいた Office Standard でも 4 万円以上します)． また，会社で買っていないのは，最近は会社ではバルク・ライセンスを買っていて，それだと CD-ROM がてもとにおけないことが理由になっています． これまでのところ Windows は年に 1 回程度は再インストールが必要になっています． いまつかっている Windows XP もすでに何回か再インストールしましたし，現在も不調になっているので PC ごととりかえるつもりです． そういうときに，CD-ROM がてもとにないと不便なので，あたらしいものにかえたくないということです． もちろん借りてくればよいだけですし，年に 1 回程度のことなのですが，それでもいやなのです．
そういうわけで，これからもたぶん，しばらくは Office 97 とそのなかにふくまれる Word 97 をつかっていくことになるだろうとおもいます．
