文字列によるコマンドによってコンピュータに指示をあたえるユーザ・インタフェースを英語では CLI (Command Line Interface) といいます. ところが,日本ではおなじ意味で CUI (Character(-based) User Interface) という和製英語がひろくつかわれているようです. 海外ではつうじない,このような和製英語をつかうべきでしょうか?
Wikipedia の英語版には Command line interface という項目がありますが,日本語版では対応する項目は CUI です. 私は CUI ということばになじみがないのでこれを CLI にかえようと提案しましたが,却下されてしまいました.
たしかに,Google で “CUI character” を検索してみると,多数の検索結果がみつかります (“CUI” だけで検索しないのは,そうすると “Character User Interface” 以外のものが多数みつかるからです). そのほとんどすべてが日本で書かれたものです. たまにそうでないものもありますが,みてみると,“CUI = Composite User Interface” つまり GUI と CLI をまぜたインタフェースという意味であり,“C” が character を意味しているわけではありません.
こういう日本でしか通用しない和製英語をつかいつづけるのは,はたしてよいことでしょうか? 英語をつかうときと日本語をつかうときとで,うまくスイッチできるでしょうか? 私は疑問におもわざるをえません. すくなくとも私は CUI ということばはつかわずに,いつも CLI をつかっていますし,これからもそうしようとおもいます.
関連ページ: 「コンピューター系の用語のGUI、CUIっていうのがありますが、何の略ですか?...」, CUI.