私は会社でも家でも LBP (レーザ・ビーム・プリンタ、レーザ・プリンタ) をつかっています. いろいろなプリンタをつかってきましたが,私のつかいかたには,こだわりやコツ (ノウハウ) があります.
家でつかってきたプリンタについては 「わが家のプリンタの変遷」 という項目に書きました. そのなかで LBP は沖の Microline 400 PSII と,現在もつかっているブラザーの HL-5070DN です. 会社でも HL-5070DN をてもとにおいていますが,ふだんは富士ゼロックスの DocuCentre Color をつかっています.
フォント置換の無効化
おおくの LBP は 「フォント置換機能」 をもっています. きれいに印刷するコツのひとつはこの機能をつかわないようにすることです. これは,たいていのプリンタにおいては 「印刷設定」 などで指定することができます. プリンタの 「プロパティ」 をひらいて,そこにある 「印刷設定」 で 「フォント置換機能」 を無効にしておけば,通常はよりきれいに印刷することができます (この説明もそうですが,以下の説明においても Windows における用語をつかいます. しかし,Macintosh などでも同様の設定ができるはずです).
「フォント置換機能」 についてすこし説明しておきます. これは,たとえばドキュメント中に 「明朝」 と指定されたフォントを印刷するときに 「平成明朝」 におきかえるというような機能です. 英字フォントさえも置換してしまうプリンタもあります. フォント置換機能をつかうことによって印刷は高速になりますが,最近のプリンタはおおきな半導体メモリをもっているので,この機能をつかわなくても十分高速に印刷できるのが普通です. フォント置換機能をつかうと印刷が意図したとおりにならなくなり,画面表示ともずれてきます. こういう不便があるのにフォント置換機能をのせ,それを既定でつかうようにしているのは,ちょっとでもプリンタの性能をたかくみせようというメーカーの “エゴ” のためだとおもわれます.
ポストスクリプトによる印刷
きれいに印刷するもうひとつのコツは,ポストスクリプトをつかって印刷することです. プリンタによってはポストスクリプトに対応していないものもあります. とくに安価なプリンタには対応していないものがおおいのです. こういうプリンタは買わないほうがよいと私はかんがえています. ポストスクリプトに対応するには Adobe (アドビ) のライセンスが必要だったため,以前は高価でした. しかしいまでは,私がつかっている HL-5070N や Microline 400 PSII の後継機など,ポストスクリプトに対応した安価なプリンタを買うことができます.
きれいに印刷できるあいだはポストスクリプトをつかわず,メーカーごとの独自仕様の印刷言語 (プリンタに命令をあたえるための言語) をつかっていてもかまいません. しかし,このやりかたでは字配りがきたなくなったり,印刷がずれたりすることがおこることがあります. そういうときにはポストスクリプトによる印刷にきりかえれば,たいてい,もっときれいに印刷できます.
また,ポストスクリプトによる印刷の利点として,拡大・縮小がより自由にできるということがあります. 独自仕様の印刷においては,たとえドキュメントの複数ページを 1 ページに縮小して印刷するとき,拡大や縮小を指定できないのが普通です. より自由に拡大・縮小印刷ができるようにするには,ポストスクリプトをつかうのがよいとおもいます.
さらに,自由な拡大・縮小のために,つぎのような裏技をつかうことができます. ポストスクリプトによる印刷は上記のように柔軟ですが,印刷がおそいのが欠点です. この欠点を解消するために,いったんドキュメントの印刷メニューの 「プロパティ」 においてポストスクリプトの印刷ドライバー (ポストスクリプトの印刷ドライバーを指定したプリンタ) を選択して,拡大率 (縮小率) を指定してから,独自仕様の印刷ドライバーにもどします. こうすると,印刷ドライバーのつくりにもよりますが,おおくのばあいはマルチページのメニューをえらんでも,拡大・縮小ができます (左下の図はポストスクリプト (正確には BR スクリプト) のドライバーで115% の拡大を指定したところであり、右下の図は独自仕様のドライバーにもどして拡大率をみたところです.115% の設定がのこっていることがわかります). ただし,指定した拡大率 (縮小率) にならないことがある (たとえば拡大率が指定よりおおきくなる) ので,注意が必要です.
いますぐおもいつくワザはこのくらいです. またおもいだしたら,追記しようとおもいます.