表参道をすすんでいくと,まもなく表参道ヒルズにでます. その内外をあるいてみました.
まずはもともとこの場所にたっていた同潤会アパートを保存した同潤館があります. 最初の写真は参道側からとったものです. つづく何枚かの写真は裏からの写真と同潤館の内部の写真です.
あとは表参道ヒルズの内部の写真です. 表参道ヒルズは周囲との調和のために高層にするのをさけ,地下ふかくほったということですが,商店街の最下層からおおきな階段がつづいています (こういう階段は 「バロック風」 なのでしょうか? (2008-6-5 追記)). その最下層からとった写真がこれです. 下からみると比較的開放的にみえますが,(写真はありませんが) 逆に上からみるといきどまりになっています.
地下ふかくほってでた土はどこにもっていったのだろう?とおもいます. これだけの土をはこびだすには,相当のコストとエネルギーを要したはずです.
表参道ヒルズはその店に興味があればべつですが,正直いって,あまりおもしろい建物ではありません. 階段をのぞけば中央がふきぬけになっている,ごくふつうのショッピングセンターでしかありません. しかも,大半が地下にあるので閉塞された感じです. まだ時刻がはやかったせいもあるのでしょうが,写真のように閑散としていました. 同潤館も最低限のものであり,あまり同潤会アパートの雰囲気をのこしたものだとはいえません. 裏の建物とは通りで分断されてしまっていますが,そことつないで,もうすこし開放的にしたほうがよかったのではないでしょうか?
2008-6-5 追記:
表参道ヒルズを設計した安藤忠雄の代表作として 「住吉の長屋」 がよくとりあげられます.
さそのアトリエ・ワンが 「コンクリートの壁で外界と遮断して,その内部に至福の空間を生成するようなやりかたを批判し」 ている (五十嵐 太郎 「現代建築に関する 16 章」,p. 90) ということですが,表参道ヒルズも,もしかしたら逆に商業主義的な空間を建物のなかにとじこめて,表参道をまもっているのかもしれません.