エプソン (Epson) の LP-9100 について,私なら買わない と書きました. しかし,すでにあるものは,つかわざるをえません. どうすればなるべく快適につかえるか,Windows 上でのプリンタ設定の最適化をこころみました.
ひとつのプリンタを何種類かの設定でつかいます. 私のばあいは A4 サイズのドキュメントを A4 のまま両面印刷する設定と,A4 サイズのドキュメントを縮小して 1 枚の A4 の用紙に両面印刷する設定をよくつかいます. また,B5 程度のドキュメント (ジャーナルなど) を 1 枚の A4 の用紙に両面印刷することも,よくあります. というわけで,3 種類の仮想プリンタをつくることにしました.
Windows XP では,通常,仮想プリンタの設定をコピーしてべつの仮想プリンタをつくることができません. そこで,まず 「プリンタの追加」 で 3 つの仮想プリンタをつくります. ポートは 1 回つくれば再利用できますが,他のこまかい設定項目はいちいち入力する必要があります. ここでは 3 つに共通の部分をまとめて書いてから,個別の設定について書きます.
共通設定
プリンタの追加がおわったら,そのプリンタのプロパティ・シートをひらいて,印刷設定メニューでつぎの設定をします.
- 環境設定タブを選択して,さらに 「オプション情報を手動で設定(U)」 を選択します. 「設定(N)」ボタンをおしてひらいたウィンドウ (実装オプション設定) で 「両面印刷ユニット(U)」にチェックをいれます. これはもちろん,LP-9100 本体に両面印刷ユニットがついていることが前提になります. 私には両面印刷ユニットがついていることは絶対条件です. そうでないと,印刷物が 2 倍のスペースをとります.
- 環境設定タブを選択して 「拡張設定(X)」 ボタンをクリックします. さらに 「用紙サイズのチェックをしない(Z)」 にチェックをいれます. これは,レターサイズのドキュメントを A4 サイズの紙に印刷できるようにするためです. 日本ではレターサイズの紙はほとんどないのに対して,アメリカでは A4 サイズはほとんどつかわれないので,こうしておかないととても不便です.
- フォント置換タブを選択して,すべてのフォントに関して 1 個ずつ,「フォントの置換はしない」 を選択していきます. 既定では Courier, Times, Symbol などのフォントが置換されているはずです. エプソンの置換フォントの品質がどうなのか,たしかめていませんが,ちょっと印刷がはやいのとフォントが正確なのとでは後者のほうが重要なので,フォント置換はすべてやめます.
A4 → A4 印刷用仮想プリンタの設定
A4 サイズのものをそのまま印刷するには上記の設定でよいはずですが,ひとつだけ変更します.
- レイアウトタブの 「拡大/縮小(O)」 にチェックをいれます. 用紙設定を変更したときに,拡大または縮小されるようにするためです.
A4×2 ページ → A4 印刷用仮想プリンタの設定
ちょうど半分に縮刷するときは,上記の設定のほかに印刷設定メニューでつぎの設定をします.
- レイアウトタブをひらき,「割り付け(L)」 にチェックをいれます. これで 2 ページ分を 1 ページにわりつけるようになります.
出力用紙は既定で A4 になっているはずですが,そのままにしておきます.
- レイアウトタブの 「拡大/縮小(O)」 にチェックをいれます. 用紙設定を変更したときに,拡大または縮小されるようにするためです.
B5×2 ページ → A4 印刷用仮想プリンタの設定
基本設定タブをひらき,「用紙サイズ(A)」 を B5 とします.(これは次回ひらくときにはリセットされてしまうので,むだでした.紙の中央ちかくに印刷する (はみでないようにする) ためには,毎回,用紙サイズを変更する必要があります.)- レイアウトタブをひらき,「割り付け(L)」 にチェックをいれます. これは A4×2 ページのときとおなじです.
- レイアウトタブの 「拡大/縮小(O)」 にチェックをいれます. 出力用紙は A4 になっているはずですが,そのままにしておきます. さらに 「任意倍率(Z)」 にチェックし,たとえばそこの数値を 125% にかきかえます. 原稿がぴったり B5 であればこの操作はいらないはずですが,もうすこし拡大したいのでこのようにしています. 基本設定タブにある用紙サイズを A4 のままにしてもおなじサイズに拡大することはできそうですが,ページの中心がおおきくはずれてしまうので,B5 サイズを指定して中心をあわせてから,もうすこしだけ拡大しています. 125% を指定することですこし印刷が中心からはずれますが,はみでることはないはずです.