新版がでるまえに買って,その存在を知らないままに読んだ. 現在でもこれが社会学のエッセンスであるということに異論はないが,第 1 刷が 1996 年ということで,とりあげられている事件や社会現象などは大半が 1980 年代のものであり,さすがにふるい. 新版を読むべきだろう.
第 10 章 「コミュニケーションの自己準拠」 では 「カオスの淵」 のことを書いているようだが,このことばをつかっていないので,かえってわかりにくいようにおもう. 第 11 章 「社会のなかの権力」 では日米開戦時の御前会議で昭和天皇がリーダーシップを発揮して戦争を回避できなかったのは 「稟議制」 のためだといっているが,これは戦前の政治体制に対する誤解にもとづいているとおもう.
評価: ★★★☆☆
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