Movable Type (3.3) においては,トラックバックに関して Web ページから設定できるのは,すべてのトラックバックをうけつけるかどうか,うけつけたトラックバックを公開するまえに確認するかどうか,その際にメイルで通知するかどうか,あとはコメントと共通の項目としてスパムかどうかの判定基準とスパムのあつかいだけです. ところが,この状態ではほとんどのトラックバックが “403 Throttled” というエラーメッセージのもとで拒否されてしまうことになります. 設定を変更することが必要であり,またそれがもっと容易にできるように Movable Type を改訂することがのぞまれます. (もしかして MT 4 では実現されている?) 私はいままで初期値のまま運用していましたが,やっと調整にのりだしました.
Movable Type のマニュアルなどによると,/mt というディレクトリのもとにある mt-config.cgi というファイルのなかに,つぎのようなディレクティブを定義することができます.
- ThrottleSeconds [初期値 20]
- OneHourMaxPings [初期値 10]
- OneDayMaxPings [初期値 50]
同一 IP アドレスから ThrottleSeconds よりみじかい間隔で ping (トラックバック) がおくられてくると,一定時間,すべての IP アドレスからのトラックバックをうけつけなくなります. しかも,エラーメッセージはすべて “403 Throttled” となるので,送信者には原因がわかりません. つづけざまにトラックバックをおくってきたサイトだけが禁止されるのならこれでもよいのですが,すべてが禁止されてしまうので,これだけでほとんどのトラックバックが禁止されてしまうことになります.
そもそも,きょうトラックバックの設定に問題があることに (あらためて) 気づいたのは,www.kanadas.com のログをみて,トラックバック URL のアクセスがおおいのにうけつけられるトラックバックがほとんどないことに気づいたからです. たかいアクセス頻度をもたらしているのはスパムである可能性がたかいのですが,それによって正常なトラックバックまで禁止されているらしいことに気づいたわけです.
OneHourMaxPing も 10 のままでは正常なトラックバックまではじかれてしまうことになるでしょう. OneDayMaxPings も初期値のままでは正常なトラックバックがはじかれるのはほとんどあきらかです.
というわけで,そもそも初期値のままではほとんどトラックバックがうけつけられなくなります. それをあらためるには Web からの設定ではできず,mt-config.cgi の内容を編集する必要があります. これは一般の Movable Type ユーザにはできない設定だということができるでしょう. しかも,上記のディレクティブにどういう値を設定すればよいのか,容易にわかりません.
私もしばらく試行錯誤する必要がありそうです. とりあえずは
- ThrottleSeconds を 5,
- OneHourMaxPings を 200,
- OneDayMaxPings を 1000
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