6 月 17 日の NHK の 「プロフェッショナル」 は 「茶師 前田 文男」. 茶葉をさがし,加工しブレンドしてお茶をつくる. けっして高級なお茶だけでなく,100 g 1000 円のお茶をつくるのにも,もっているちからを総動員する. ブレンドという仕事はお茶だけでなく,ウィスキーやワインなどの酒や,コーヒーなどにもあるが,お茶のブレンドにはそれにないおもしろさがあると感じた. 「プロフェッショナル」 のなかでもとくに興味をひかれる 44 分間だった.
お茶のブレンドが酒のブレンドとちがう点は,酒が均一な液体であるのに対して,お茶は不均質な個体だという点である. 茶師の仕事は買ってきたお茶をみがくところからはじまる. 茶葉のなかから,味をおとす部分をとりさる. 液体ではかんがえられない仕事である. お茶をみがくことによってどう味が変化するか,それをあらかじめ読んで,買い付けなければならない. この番組のなかでひきつけられたことばは,「良いお茶でなく,伸びるお茶」 ということばだ. これは,みがくことによって真価があらわれるお茶を見いだすということだろう.
また,ウィスキーなどは買ってきたままブレンドするのが基本であり,それ以上は加工することができない. それに対して,お茶は火入れすることによって香りをひきだすことができる. 何度の温度で火入れするか,それによって香りがおおきくかわる.
そして,さらに複数の銘柄をブレンドする. ブレンドによって,それぞれのお茶のよさがひきだされ,よわいところが消される. 味覚や嗅覚は線形のものではない. ブレンドは単純な加算とはまったくちがう作業である. しかし,この作業については,しろうとがみるかぎりでは酒やコーヒーのブレンドとの差がよくみえない.
ブレンドそのものに関しては酒やコーヒーとのちがいはよくみえないが,そのまえの過程はお茶に特有のものである. そこにつよく興味をひきつけられた. 紅茶のばあいはどうなのだろうか? 緑茶についても,44 分の時間のなかでつたえられたものはかぎられているはずだ. 興味はつきない.
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それにしても,前田さんもふくめて,みなさん,ブログやらホームページをもってますね~