著作権つきの動画が勝手に動画サイトに投稿されたとき,著作権者が要求すれば,動画サイトはその動画を削除せざるをえない. しかし,ニコニコ動画においては動画につけられたコメントはもとの動画の著作権者のものではない. したがって,もとの動画がけされてもコメントだけを再生することができる. コメントだけ再生しても,けっこう,おもしろいばあいがある.
毎日新聞社の英文サイト 「毎日デイリーニューズ」 (Mainichi Daily News) のコーナー WaiWai で 5 年間にわたって低俗な週刊誌などの内容がそのまま紹介され,「誤解を与える内容を世界に配信し日本をおとしめた」 というような批判をあびた. とりあげられた内容の例として,「日本人の母親は中学生の息子のためにフェラチオをする」,「六本木のレストランで豚を獣姦し,その後食べた」 などがあるという.
この問題は 2 ちゃんねるではもちろんのこと,YouTube やニコニコ動画でもとりあげられているが,ニコニコ動画にアップロードされたつぎの動画においては,すでにもとの動画がけされている. たぶん毎日新聞社からのクレームによって削除されたのだろうが,コメントはのこっている (図は動画が削除されていない 「毎日新聞海外報道問題Part3:Hentai Mainichi Daily News」 からのスナップショット).
これらの動画じたいは,コメントをみてももとの動画がどのようなものだったのかを推定するのはむずかしい. しかし,コメントにくふうをすれば,もうすこしもとの動画を想像することができるだろう. とくに,もとの動画にふくまれていた文字をなぞって字幕に書いておけば,もとの動画がどのようなものだったかがわかる. これらの動画にコメントしたひとたちはもとの動画がけされることを予期していなかったからそういうことはしなかったのだろうが,けされることが予期されるときには,これは有効な手段だとかんがえられる.
関連ページ:
- 毎日デイリーニューズ 「WaiWai」 についてのご説明とおわび (毎日デイリーニュース)
- 毎日新聞社: 「WaiWai」 問題で処分 (毎日 jp)
- 毎日新聞 「女子高生がノーブラに」__「母親がフェラチオ」 (YouTube)