著者の主張の基本線は正編とかわっていない. 西欧の建築が壁の建築であるのに対して日本の建築は床の建築であるという. 日本の建築が龍安寺石庭のように 「内から眺める景観」 をつくっているのに対して西欧の建築は 「外から眺める景観」 をつくっているという. 日本人がこれまでは外から眺める景観に無頓着だったために街並みの美しさがなおざりにされてきたが,いまこそそれをもとめるべきときだという. 本書には,前著にはなかった水辺の美しさやエッフェル塔と東京タワーなど,さまざまな景観が分析されている.
前著ほどの新鮮さはないが,あわせて読むことでさらに理解をふかめることができるだろう.
評価: ★★★☆☆
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