これまで iPod をもっていませんでしたが,iPhone を買ったので,その iPod 機能をつかってみました. すでに iTune には Windows PC 上にあった音源がはいっているので,同期をとるとそれらが iPhone にもはいります. まだ iPod 用の音源は買っていないので,すでにはいっているものはみな MP3 のファイルです. MP3 であることによる音質劣化もあるはずですが,iPhone のイヤフォンがぼろいことによる劣化がもっともおおきく,つぎに iPhone の出力がちいさいことによる劣化がおおきく,それにくらべると圧縮による劣化はめだたないという結果でした.
すでに iTune にはいっていた音源はインターネットからひろってきたものや自前でつくったものなどです. まずは iPhone 付属のマイクつきイヤフォンでそれらをきいてみました. これはきくにたえない音といってよいでしょう.
ひどい音の原因をたしかめるために,まずイヤフォンをソニー (Sony) のインナーイヤー型イヤフォン MDR-E888SP にかえてみました. このイヤフォンはオープンエア型としてはよいほうだとおもいますが,高音がでなくなって,かえってヌケのわるいおとになってしまいました. これはダメです.
つぎにゼンハイザー (Sennheiser) の HD497 をためしました. これで音は劇的に改善されました. 劣化のおもな原因がイヤフォンにあることがわかりました. しかし,このヘッドフォンは効率がそれほどよくないので,出力のちいさい iPhone / iPod では,おおきな音は飽和してしまいます (2008-9-6 追記: 効率がそれほどよくないと書きましたが,HD497 の測定・評価のページによれば効率は他社の平均的なヘッドフォンよりだいぶよい 112dB/mW であり,比較的 iPod むきということができるとおもいます. カタログ上もっと効率のよいものとしては,おなじゼンハイザーの HD25,シュア (Shure) の SE530 ほか数個程度にかぎられるようです).
さらに,ソニーの密閉型のイヤフォン (型名不明) にかえてみました. このほうが効率がよいようで,やや音に余裕がでます. しかし,音の自然さでは HD497 におとります.
そういうわけで,もし家のなかできくのなら HD497 をつかうのがよいでしょうが,そもそも家のなかで音のわるい iPhone / iPod をつかう理由はありません. 騒音のおおきいところで音楽をきくつもりもないので,やはり今後は iPod 機能をつかうことはほとんどないでしょう.
2009-11-28 追記:
iPod Nano のイヤフォンについては 「iPod とのくみあわせで自然な声を再生する iPod のイヤフォン」 で評価した.
よい点もあるが,やはり音はよくない.
「家電批評 2009 年 12 月号 にも iPod のイヤフォンを Walkman とくらべて,後者に軍配をあげている.
その一方で,本体の音はそうわるくないということも書いている.
iPhone について私が感じたのとほぼ同様だ.