数日前にピカソのゲルニカの写真をネットでひろってきた. それをちぢめたのが下の写真である. すでにおおくのひとがこの絵を解説してきているが,この不気味な三角構図について書いてみたくなった.
ゲルニカは,パブロ・ピカソがスペイン内戦中に空爆を受けた町,ゲルニカをえがいた絵画である. この絵の中央の上端からすこしさがったところに三角形の頂点がみえる. あとの 2 つの頂点はほぼ絵の左下と右下の端点付近にある. つまり,すごく安定した三角構図である.
この不気味に安定なした三角形は 「死の三角形」 と呼んでもよいだろう. この三角形の内部には死んでいるようにみえるひとがいる. それとともに生きているひともえがかれているが,生気がない.
逆に,この三角形の外部には,さけぶひと,なきさけぶ女,いななく馬などがえがかれている.
つまり,この絵は戦争がうみだす静と動が両方えがかれている. しかし,三角形の内部と外部に共通しているのが戦争の悲惨さであることは,いうまでもない.
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