ウィキペディアのさまざまな問題点を教育現場を中心としてえがいている. それほどあたらしい視点があるわけではないが,「ウィキペディアは上下両院の全てのコンピュータから行われる修正をブロックすることにした」 など,知らなかった内容もいろいろあった.
本書でもウィキペディアと従来の百科事典との比較をしているが,ウィキペディアの混乱の原因はむしろウィキペディアが百科事典のふりをし,百科事典だとおもわれていることにあるとかんがえられる. しょっちゅう書きかえられるものがリファレンスとしての百科事典であるはずがない. 最後の章は 「ウィキペディアの賢い利用法」 にあてられているが,そのことに気づけば 「賢い利用」 ができるにちがいない.
この訳書にはちいさな活字で 41 ページにもわたる 「解説」 がつけられている. しかし,これは解説ではなくて独立の内容であり,なぜ本書の末尾につけられているのか,よくわからない.
評価: ★★★☆☆
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