麻生内閣の発足は,もはやニュースではなくなってしまいました. しかし,首相自身による閣僚の発表について,ひとこと書いておきたいとおもいます. マスコミの大半は 「閣僚名簿発表」 ということばをつかっていますが,名簿をよみあげるだけでなく,任命者である首相本人が,ひとりひとりの閣僚について,やってほしい仕事についてひとことずつコメントしたところに,これまでのような官房長官による発表でなく首相による発表の意味があるとおもうのです.
9 月 24 日の夜 7 時ちかくにその記者会見はおこなわれました. 私は通常は 7 時のニュースを録画して,あとでみていますが,この日はたまたま 7 時まえに自宅に着いて,テレビのスイッチをいれました. そのため,麻生首相のこえを直接きくことができました.
7 時のニュースでは仕事内容についてのコメントはすべてけずられて,なまえをよみあげるところだけが放送されました. テレビ以外のメディアでも,コメントがあったことにふれていないものが大半です. 名簿をよみあげるだけなら首相みずからである必要はありません. 首相みずから発表したのは,任命者本人がコメントするところに意味があったのだとおもいます. それは国民へのメッセージであるのと同時に,その閣僚へのメッセージでもあります (このように公開の場で注文をつけるやりかたは,国会演説における民主党への注文づけと共通しているようにおもいます). しかし,それはほとんど国民にはつたわらなかったようです. 記者たちはいったい,なにをみて,なにをかんがえていたのでしょうね?
記者会見を 6 時台にやったのは,民放ではニュースを 6 時台にながしているところがおおいからでしょうか? 私は NHK の 7 時のニュースをみているので,6 時台にテレビをつけなければ,コメントがけずられた 7 時のニュースだけをみるところでした. そのときは 7 時すぎてから発表すればよいのに,とおもいました. しかし,民放のニュースをみているひとのほうがおおければ,6 時台にやるのが正解だったのかもしれません. (写真は asahi.com から借用しました.)