著者は 2002 年以来,「世界を不幸にしたグローバリズムの正体」,「人間が幸福になる経済とは何か」 そしてこの本という,一連のグローバリズム批判の本を書いている. これらはそのときどきのできごとをとりあげつつ,一貫してアメリカと IMF による 「グローバリズム」 のおしつけを批判している.
この本のなかでは,アルゼンチンが IMF の要求をはねのけて独自の経済再建を成功させた例がとりあげられている.それに対して IMF にしたがった国々は経済の低迷になやまされてきたという.
アメリカは浪費し赤字をたれながすことで世界経済の弱体化をふせぎ,「世界に奉仕」 してきた. しかし,アメリカはいつまでもそれをつづけられない (実際,サブプライム問題をきっかけにくずれた). 著者はそれにかわる体制を示唆している.
評価: ★★★☆☆
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