日本の携帯電話は世界のそれとはまったくちがう方向に進化しているというので,「ガラパゴス化現象」 ということばがつかわれている. しかし,ちょっと Web 上でさがしてみても,なにがガラパゴス化しているというのか,はっきり書いてあるページはみつからない. ちょっと追究してみることにしよう.
「ARTIFACT@ハテナ系」 によると,池田信夫 blog の 「パラダイス鎖国」 へのコメントのなかに 「ガラパゴス化」 ということばがあらわれている. しかし,なにを 「ガラパゴス化」 といっているのかは,あきらかでない.
デザインに関しても日本の携帯電話が世界のそれとはちがう点があるかもしれないが,それはそんなにめだたない. やはりガラパゴス化しているのは機能面だろう. そこで,日本の携帯電話ではひろまっていて世界ではひろまっていない機能を 「ガラパゴス機能」 とよぶことにしよう.
ガラパゴス機能としてどういうものがあるだろうか? 日本だけでひろまっている機能としては,お財布ケータイ,ワンセグ,着うたフルなどがある. 着うたフルに関しては,着信音そのものは携帯電話に必要な機能だが,そんなに再生時間のながいものは必要ない. また,それ以外は携帯電話とはまったく関係ない. これらはガラパゴス機能なのだろう. 日本のなかにいても 「ガラパゴス諸島」 にすんでいない私には必要がない,したがって,つかったことがない機能である.
もしかしてストラップもガラパゴス機能のひとつではないかとおもって,しらべた. 海外の Web サイトをさがしてもほとんどでてこないのはたしかだが,strap をキーワードとして検索すると "OP Tech USA" というサイトには,携帯にストラップをつけた写真も 1 枚だけある (34 result(s) returned for "strap"). しかし,あまり人気はないのだろう. したがって,これもガラパゴス機能のひとつといってよいだろう. デザインにおいてはガラパゴス化現象はめだたないと書いたが,ストラップはデザインにも関係している. 私自身はというと,最初はためしにつけてみたが,じゃまなのでつけなくなってしまった.
カメラも携帯電話の機能とは関係がないが,「How to Do Everything with Your Camera Phone」 によると,2009 年には 90% 以上の携帯電話に搭載されるという. このくみあわせは世界的にみても,わるくないらしい. ということは,これはガラパゴス機能ではないということだ.