「諸君!」 12 月号の 渡部 昇一 著 「まやかしの 「A 級戦犯・分祀論」 に終止符を打て」 には 「東京裁判の判決 (judgement) にしたがう」 ことと 「東京裁判 (tribunal / court) にしたがう」 ことが混同されていることの重大性が指摘されている. 戦争に負けた以上は判決にはしたがわざるをえないが,裁判そのものをみとめるべきでないということだ. しかし,なぜ裁判と判決とが混同されてしまうのだろうか?
それは,日本では裁判の 99% 以上において有罪判決がだされることと関係があるのではないだろうか? 裁判になれば 99% 有罪になるという状況のもとでは,裁判 = 判決 というおもいこみがあったとしても不思議ではない.
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