あたらしい CD ではないが,数年前に買った CD のなかに Michael Tilson Thomas と New World Symphony による New World Jazz というアルバムがある. この CD をききながら書いているのだが,演奏にも録音・再生に関しても,いろいろとおもしろいところがあった.
- John Adams: Lollapalooza, for orchestra
- George Gershwin: Rhapsody in Blue, for piano & orchestra (orchestrated by F. Grofé)
- Leonard Bernstein : Prelude, Fugue & Riffs, for clarinet & jazz ensemble
- Darius Milhaud : La création du monde, ballet for orchestra, Op. 81
- Igor Stravinsky: Ebony Concerto, for clarinet & jazz band
- Paul Hindemith: Rag Time, for orchestra (or piano 4 hands), Op. 20
- George Antheil: A Jazz Symphony, for piano & jazz orchestra (original version), W. 157a
- David Raksin: The Bad and the Beautiful, film score theme
いずれも近現代のクラシック系の作曲家の作品だが,ジャズからおおきな影響をうけている. バーンスタイン (Bernstein) の曲などは,交響楽団の演奏であるにもかかわらず,ビッグバンド・ジャズのようなひびきである.
1 曲目の John Adams は私がすきな作曲家であり,この曲がはいっているからこの CD を買ったともいえる. 最初この CD をゼンハイザー (Sennheiser) のヘッドフォン HD-497 できいたが,どうも,やせて耳ざわりな音である. 決してわるくないヘッドフォンなのだが,この録音とは相性がわるいようだ. ヤマハのふるいヘッドフォン HP-1 にとりかえて再生してみると,この曲のひびきはずっとよくなった.
2 曲目のラプソディー・イン・ブルーはききなれた曲だが,Michael Tilson Thomas のピアノはテンポのゆれがはげしい. みじかいあいだに何度も 2 倍くらいテンポが変化する. それが Gershwin らしさを強調していた.
3 曲目のバーンスタインの曲は,最初にも書いたように,もっともジャズにちかいひびきである. ビッグバンドにちかい編成とジャズ的な和声のためだろう.
4 曲目のミヨーの曲はジャズよりはソウル的な部分に魅力を感じる. ききなれたミヨーの曲ともアメリカ的な音楽ともちがう感じである.
8 曲目の Raskin の曲は約 3 分のみじかい曲だが,印象的である.
あとは省略.