中学生のころ,高価なスピーカーは買えなかった. また,自分のへやには大型のスピーカーがおける場所はなかった. そのため,オーディオ雑誌にのっていた製作記事を参考にして,プラスティック製のボウルを 2 個あわせたものに小型のスピーカーをつけて,つかっていた. それは,いまはつかってはいないが,のこっている. それをもう一度,復活させようとおもうようになった.
オーディオの世界でも価格破壊あるいはダウンサイジングがすすんだ. しかし,それ以前は,あるいはいまでも高級なコンポーネントは高価である. スピーカーはとくにそうである. カネのない中学生にとって,秋葉原のジャンク屋とちかくの雑貨屋は,オーディオ部品を買うためのなくてはならない店だった.
写真のボウル・スピーカーは 2 個のボウルのうちの 1 個にちょうどはまるスピーカーをとりつけ,吸音材として内部につかいふるしの毛糸をいれ,2 個をビスでとめたものである.
これをへやの天井からつるして,つかっていた. 当時 (1970 年代) はスイカを売るとき,プラスティックのひもを編んでつくったネット (といっても非常にあらいもの) にいれて売っていたので,それをつかってつるしていた. こうすれば,スピーカーを自由な方向にむけることができる. このネットも最近まで存在したのだが,ぼろぼろになったので,すててしまった.
いま私の “へや” (書斎) は当時とおなじくらいせまいので,一時はスピーカーをおいていたが,いまはおく場所がない. いまはここで音楽をきくときはヘッドフォンできいている (だからこのブログにはヘッドフォンに関する項目がおおい) のだが,ヘッドフォンをつけたくないこともある. そこで,ふたたびこのスピーカーを復活させようかとおもっている.
屋根裏からとりだしてはきたものの,まだ音がでるかどうかはためしていない. たぶん,劣化していて,まともな音はでないだろう. スピーカーを交換する必要があるとおもう. いまは当時より金銭的な余裕はあるが,当時もいまもヘッドフォンの代用としてのスピーカーなので,あまり予算をかけたくない. つまり,ニーヅとしても当時とちかいのである.