こどものピアノ発表会
ピアノをならっている私のこどもが発表会に参加したので,きのうは家族みんなでききにいった. 雨のなか母をつれていくために自家用車をつかったが,迷路のような道のため,予想どおり,まよってしまった. しかし,なんとかまにあって,いろいろな演奏をきくことができた.
ピアノをならっている私のこどもが発表会に参加したので,きのうは家族みんなでききにいった. 雨のなか母をつれていくために自家用車をつかったが,迷路のような道のため,予想どおり,まよってしまった. しかし,なんとかまにあって,いろいろな演奏をきくことができた.
2 週間ほどまえのことだが,こどもの卒業文集のために私もみじかい文章を書いた. こどもの学校生活のうち私が知りえた部分をふりかえったものである. 家族にみせるといくつか異論がでたが,結局,それもそんなに根拠があることではないとわかったので,書きなおさないままは投稿することにした.
論文の書きかたから投稿のしかた,発表のしかた,資料の収集・整理法まで,ひととおりのことが書いてある. 2003 年に出版されたものだが,資料の収集・整理法をはじめ,ふるさを感じさせる部分もある. しかし,大半の部分は普遍的であり,参考になる点がおおい. この本でも本田勝一の 「日本語の作文技術」 が引用されているが,理科系のあいだでのこの本の人気をうかがわせる.
評価: ★★★☆☆
関連リンク: 理科系のための論文作法@ ,理科系のための論文作法@Amazon.co.jp.
ケータイや 2 ちゃんねるから,つぎつぎと顔文字やこれまでの日本語になかったあたらしい表現がうまれている. 著者はそれを分析するところからはじめて,かな小文字,外来語表記,濁点・半濁点,長音,句読点などに関して,あたらしい表記法を提案している. こういう問題についていろいろかんがえるのはたのしいことではある. しかし,とびきりおもしろい話題があるわけではない. 結局のところ,1 冊の本が表記法に影響をあたえる可能性はすくないとおもえる.
評価: ★★★☆☆
関連リンク: 日本語ヴィジュアル系@ ,日本語ヴィジュアル系@Amazon.co.jp.
タイトルには 「基盤技術」 もふくまれていて,実際に最初の 80 ページくらいはコンパイラの一般論にあてられている. しかし,80 ページで説明されて理解できる内容ではないとかんがえられるので,これはオマケとかんがえたほうがよい.
この本のテーマは COINS をつかった実践 (演習) にある. COINS をつかえば Yacc のようなパーザ自動生成から最適化,コード生成までを比較的容易にためしてみることができる (らしい). 実際に C0 という簡単な言語のコンパイラのつくりかたが解説されている.
私はためしていないが,たぶんこの本をみながらじっくりとりくめば,他の本をただ読むよりはるかにえるところがあるだろう. 逆に,読むだけですませようというひと (私もそのひとりなのだが) には,この本はすすめられない.
評価: ★★★☆☆
関連リンク: コンパイラの基盤技術と実践@ ,コンパイラの基盤技術と実践@Amazon.co.jp.
最近は 3 万円をきるような超安価なノート PC が人気である. その先頭をきっているのが ASUS である. これだけやすくできるのにはいろいろ理由があるが,そのひとつは信頼性を犠牲にしていることらしい. 日本のメーカーもいきのこりたいが,そのために品質を犠牲にするべきかどうか,なやんでいるという.
洋書を買うのに Amazon.com から買うことができるのはもちろんだが,一部の本は Amazon.co.jp から買うこともできる. 国内在庫があればそのほうがはやくとどくが,おおくの本について,みすごせない価格差がある.
新自由主義に席巻されたアメリカの経済学を信奉してきた著者が,そういう過去を自己批判する. 最近はつよく批判される小泉政権の政策については,郵政民営化で公共事業に自動的に資金がながれるしくみにくさびをうった点を評価しながらも,いなかの特定郵便局まで民営化して採算重視することへの疑問をのべている.
しかし,著者の議論はそれだけにとどまらない. 格差や貧困ををうみだし環境を破壊する近年のグローバル資本主義を批判するだけでなく,一神教であるキリスト教にささえられた米英の資本主義や土地の私有制などにもメスがいれられる. その一方でグローバル資本主義を拒否したブータンとキューバに羨望の目がむけられる. また,自然との共生を重視してきた日本人の思想をみなおし,「商人道」 から発した日本の商慣習を評価し,日本の自動車産業の成功の理由をそういうところにみている. また,日本 「再生」 のためにも,さまざまな提言をしている.
しかし,その一方で,批判した資本主義を 「歴史を逆行させることはおそらくできないだろう」 というように,かんたんにみとめてしまっている. 資本主義のルーツにまでさかのぼった議論をするのであれば,改良主義的な提言よりも,もっと根本的なみなおしの議論がほしかったようにおもう.
評価: ★★★☆☆
関連リンク: 資本主義はなぜ自壊したのか@ ,資本主義はなぜ自壊したのか@Amazon.co.jp.
日本人は無宗教であることを比較的最近,自覚するようになったが,昔の日本人は無宗教になりようがなかったという. それは 「宗教」 ということば自体がなかったからだという. そのため,宗教の有無のくべつもなく,神道と仏教をはっきりくべつするする理由もなかった. 現在でもそれらを明確に区別して,どちらかだけを信仰することに,どれだけの意味があるのだろうかと著者は疑問をなげかける. また,宗教どうしが排他的になりがちなのに対して,無宗教である日本人は対立をうまず,世界的におおきな意味をもちうるという.
しかし,無宗教がどういう意味をもちうるのか,明確な議論はない. 未完の議論であり,いささか,くいたりない.
評価: ★★★☆☆
「あおむしに食われつづけたが花芽がでたブロッコリー」 に書いたように,夏にまいたブロッコリーがさんざん,あおむしの被害にあいながら,1 月に花芽がでました. 葉がいためつけられていることもあって,収穫してうれしいほどのおおきさにはならないでしょうが,うまくやれば春に収穫するのもわるくないのではないでしょうか?
大学にいたころから,いくつもコンパイラをつくってきた. しかし,もう 10 年以上,言語処理系からはなれていた. 最近,ついに仕事でコンパイラをつくる機会がやってきた. 以前とは言語仕様も実装もすこしちがうが,コンパイラづくりはやはりたのしい.
11 月ころにまいた野菜は,急にさむくなったのと日あたりがわるくなったのとで,成長がとまっていました. しかし,その一部が最近ようやく成長してきました. カラシナについては 1 月にすでに収穫していましたが,タカナとパクチョイをそれぞれ (たった) 1 本ずつ収穫しました. ほかの株は日あたりがわるかったためか,まだちいさいので,さらにしばらくおいておくことにしました. また,成長がみられるようになったので,すこしはやいのですが,たねをまいてみることにしました.
たまたま Hanako という雑誌をみて,その異様 (?) なふんいきにいささかおどろくとともに,記事と広告とのミスマッチにも気をひかれた. 雑誌広告が記事とミスマッチしていることはよくあることだが,デザイン系の雑誌に関してはよくマッチするようにしているものがおおいようにおもう.
著者は,日本の環境政策のおくれた部分を批判し,非正規労働者と過酷な労働を増加させセイフティネットを崩壊させた政策を批判し,「名ばかりの」 男女平等を批判し,日の丸・君が代を押しつけて教育の多様性をみとめない政策を批判し,立法・行政の監視機能をうしなった司法を批判している. そして,こうした後進性をなくして真の先進国になるための提案をしている.
批判されている点にはもっともなところが多い. しかし,批判のために都合のよい材料だけをあつめている印象だ. さらに,議論は極端にはしり,「天皇制は,廃されるべき」 というような,多数の日本人にはうけいれられないであろうことを断定している. また,「数字の三桁打点に至っては,むしろ数字を読めなくする悪意だと言わざるをえない」 というのも,妥当性を欠く議論だろう (四桁打点の習慣があるわけではないのだから).
著者は急進的な議論をしている反面,「先進国」 であるかどうかを問題にしている. しかし,そもそも 「先進国」 という概念じたいが,みなおすべき時期にきているのではないだろうか. 本書の議論はそういう根本的な部分にきりこむものではない.
評価: ★★☆☆☆
関連リンク: 「日本は先進国」のウソ@ ,「日本は先進国」のウソ@Amazon.co.jp.
小泉政権下でずっと重要な位置をしめていた竹中平蔵が金融担当大臣だった時代をふりかえっている. 郵政民営化や道路財源に関する 「戦争」 に関してはおおくの文章があり,1 冊ならず読んでいたが,りそな,UFJ,ダイエーなどに関するいきさつは,よく知らなかった. 本書はそこで水面下でおこなわれていた熾烈なたたかいをあきらかにしてくれる.
評価: ★★★☆☆
関連リンク: 竹中平蔵の戦争@ ,竹中平蔵の戦争@Amazon.co.jp.
いくつものミリオンセラーをだした編集者が,自身の 「読む技術」 を紹介している. 1 日 30 分の読書時間をつくることをすすめ,速読や精読でなく多読をすすめている. また,ペンやマーカーをもって本を読み,重要とおもった文章を書き写すことをすすめている. 「あなたは本当に読めているか?」という章では 「読解力」 をためす問題がならべられているが,この部分は疑問がおおい. 「次の文章で論理的に正しいものはどれか」 という問題では,そもそももとの文章が論理的でないので,正誤がこたえづらい. とはいえ,読者はこの本のなかのどこかで,自分にやくだつものをみつけることができるだろう.
評価: ★★★☆☆
イギリスの事情にくわしい著者が,おもにサッチャーからブレアまでの時代のイギリスの福祉政策や医療制度などについて書いている. 「ゆりかごから墓場まで」 といわれた福祉国家イギリスだが,サッチャーの時代に 「聖域なき構造改革」 がおこなわれて,経済は活性化したが医療制度はズタズタにされた. それを修復するはずのブレアも失策をおかしているという. しかし,そういうサッチャーでも無料の医療制度 NHS まではこわせなかったという.
こういうイギリスの現状をもとにして,著者は日本の現状も検討している. いくつかの提案はあるが,決め手はなく,歯切れはよくない.やはり日本は日本独自の道をさがすしかないということだろう.
評価: ★★★☆☆
こどもとおとなの時間感覚のちがい,仕事と時間感覚との関係などを分析している. どこまで 「科学的」 であるかは疑問だが,著者は 「科学書」 のつもりで書いているらしい. 歳をとって時間のすすみがはやくなったかどうかをアンケートできいているが,ひとによるちがいがおおきいところがおもしろい. 一川 誠 の 「大人の時間はなぜ短いのか」 という本と偶然に同時期に出版することになったのを著者も気にしているが,内容はだいぶちがうので,よみくらべてみるのもおもしろいだろう.
評価: ★★★☆☆
小泉政権下での竹中大臣のさまざまな挑戦を挑戦者自身がえがいている. 個々の問題をもっとくわしくあつかった本はほかにあるが,金融改革,郵政民営化,政策プロセスの改革など,全部をとおしてみるにはこの本を読むのがよいだろう. 竹中大臣がただしかったかどかはより客観的にみる必要があるだろうが,彼自身がなにをかんがえ,なにをやってきたかを知ることができる.
(実名はあまり書いてないが) 批判されているひとがおおいなかで,北朝鮮訪問もふくめて,小泉首相には最大限の賛辞が書かれている. また,自民党税調のドンといわれた」山中貞則に対して 「政界のドンと言われる人の志の大きさと人間の奥深さを,様々な形で学ばせてもらった」 というのも興味ぶかい.
評価: ★★★☆☆
関連リンク: 構造改革の真実@ ,構造改革の真実@Amazon.co.jp.
人類が化石燃料をつかいつくして二酸化炭素にかえようとしていることに地球は耐えられるのか? 著者はさまざまな面からその異常さを追及する. 人口爆発による資源消費増大やダム建設による自然破壊,公害などの問題もとりあげられる. 最後の 2 章ではわれわれがこのような問題にどう対処するべきかを論じていて,さまざまな対策がしめされている. しかし,それらは経済成長のかわりにワークシェアリングによる雇用増大をというような,問題のおおきさのわりには,あまりにささやかなものであるようにおもえる.
評価: ★★★☆☆
この本にはメールソフトなどをつかう際の 100 のテクニックが紹介されている. そのなかにはきっと読者がつかってみたいとおもうものもあるだろう. しかし,とりあげられているメールソフトは Outlook Express がほとんどで,Outlook がそれについでいる. 最近私の周囲では,私自身もふくめて Thunderbird をつかっているひとがおおいが,それはとりあげられていない. また,多数のメールを受信するひとにとっては,すばやく読めることがたしかに重要なので,そのための方法を紹介するのはもっともだが,メールの返信にはどちらにしても時間がかかるので,ショートカットなどをつかって 「1 秒で送信できる」 というたぐいの方法はあまり効率の向上にはやくにたたないだろう. つかえる方法はわずかだとおもえる.
評価: ★★☆☆☆
関連リンク: 1秒を争う人のメール術@ ,1秒を争う人のメール術@Amazon.co.jp.