最近は 3 万円をきるような超安価なノート PC が人気である. その先頭をきっているのが ASUS である. これだけやすくできるのにはいろいろ理由があるが,そのひとつは信頼性を犠牲にしていることらしい. 日本のメーカーもいきのこりたいが,そのために品質を犠牲にするべきかどうか,なやんでいるという.
2 月 4 日の NHK 「クローズアップ現代」 では,品質より価格を優先させるかどうか,富士通がなやんでいる様子が放送された. 日本のメーカーは品質のたかさで信頼をえてきた. 品質を犠牲にしても価格競争で ASUS に勝てるみこみはない.
しかし,ASUS が信頼性より価格を優先させているのには理由がある. ASUS のパソコンはインターネットにつないでつかうためのものである. つまり,ワープロや表計算は Google などでできるし,ビデオは YouTube などにためてみればよい. データがパソコン上にあるばあいは信頼性がたかくなければ,せっかく入力したデータが容易にきえてしまう可能性がある. しかし,Google や YouTube にデータをのせれば,パソコンがおちてもデータがきえることはない. したがって,インターネット・パソコンは従来のパソコンより信頼性がひくくてもよいわけである.
日本メーカーの得意わざが信頼性のたかさにあるとしても,もはやもとめられていない性能を追求してもはじまらないであろう. なにかべつの特徴が必要である.