ひとが自分の意志で 「身ひとつで」 まなぶ,それが学問のすがたであり,それを役にもたたない本を読む二宮金次郎が体現しているのだと著者はいう. 著者もそういう独学の精神でまなんできたゆえに,この本にあらわれているような 「独創性」 があるということだろう.
しかし,独学にはやはり独断と偏見の危険があるようにおもえる. 同意できない部分も多々あるし,論理的にはよわい. 日本の学校教育のやりかたを否定し,会社や役所の仕事のやりかたを否定しているが,それは極論だとおもう. しかし,現代日本にはびこっている 「エセ学問」 を斬るにはこのくらい凶暴なナイフのほうがよいのかもしれない.
評価: ★★★☆☆
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