「パトスの首相」,「強い首相」 という観点から小泉元首相の政治手法を分析し,内政,外交をそれぞれ分析している. そのうえで日本の政治のながれを 「利益の政治」 と 「アイディアの政治」 の対立という視座からとらえて,小泉が 「アイディアの政治」 を復活させ,日本の政治をおおきくかえたとしている. しかし,「アイディアの政治」 の意味が十分説明されていないので中途半端になっている.
「あとがき」 で著者は過小評価していた小泉首相を 2005 年の総選挙以降,注目するようになったということを書いている. この選挙の結果として郵政民営化が実現したのは事実だが,それ以外ではむしろ徐々にちからをぬいていっていたように私は感じていたので,違和感があった.
評価: ★★★☆☆
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キーワード: 小泉純一郎, 郵政民営化