「時間論」 ときくと哲学的な内容をおもいうかべる. しかし,本書では哲学や生物における時間の話題はとりあげられてはいるが,ページはきわめてかぎられている. 著者の専門は宇宙論であり,ほとんどのページが物理的な時間,熱力学的な時間にさかれている. 相対性理論や宇宙論が説明されたページのなかには,もちろん時間論と密接に関係する部分もおおいが,直接の関係がない (とおもえる) 部分もすくなくない.
この本のよいところは,熱力学的なエントロピーと確率論的なエントロピー (ということばはつかっていないが) をうまくむすびつけているところである. しかし,「時間論」 というタイトルをつけるからには,もうすこしはばひろい内容をとりあげてほしかったとおもう.
評価: ★★★☆☆
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