あるひとが,今年の梅雨あけ宣言はまちがったんじゃないかという話をしていたので,すこしかんがえた. そもそも,梅雨のはじめもおわりも,梅雨前線が北へ南へと移動しながら,あるときたまたま雨がふったり,晴れたりするものだ. だから,いつ梅雨にはいったのか,いつ梅雨があけたのかはそんなにはっきりしたものではない. なのに,気象庁は梅雨いり宣言やら梅雨あけ宣言をだすことを仕事のひとつとしている. いったいだれがそんな,あやふやな宣言をもとめているのか?
気象庁の最大の仕事は天気予報をだすことだ. 天気予報に関しては確率予報が定着している. 梅雨いり宣言や梅雨あけ宣言は予報ではなくて 「おわって」 からだすものだが,上記のようにそれはそんなにはっきりしたものではなくて,やはり確率的なものだとかんがえられる. それなら,「今年は 7 月 20 日までに梅雨があけた (あける) 確率が 50% です」 という確率的な宣言あるいは予報をだせばよい. それなら,その後に雨がふってもなにも問題はない. 決定論的な宣言をだすことで気象庁が 「リスク」 をおわなければならない理由はいったいどこにあるのだろうか?
2009-9-1 追記:
気象庁が梅雨あけ宣言のまちがいを訂正した.
いくつかの地域でいつが梅雨あけなのかきめられないという.
正直でよいが,確率宣言ならこういうことにはならないだろう.
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