「仕事はてばやくかたづけて,残業せずにかえろう」 という本がおおいなかで,この本は残業することで余裕をつくりだそうと主張している. てばやくかたづけようとすると,いろいろ不都合もおこってくる. 余裕がなくなって,みおとしがでたり,仕事が雑になったりということもおこりうる. そういう,なかなかいえなかったことをズバリと言っているという点で評価できる.
この本に書いてあるようにだれもいなくなった職場で残業することにも意味はあるだろうが,それはいささかさびしい. それよりは,この本にもあるように,家にかえっても仕事のことをわすれていなければ,チャンスをつかむこともあってよいだろう. しかし,それを 「残業」 とよぶのはどうかともおもう. 最近のセキュリティさわぎからいっても家で普通に 「残業」 するのはむずかしくなっているから,「残業」 とは意識をかえたほうがいいだろう. そのような意味で疑問の点も多々あるが,無残業論で窮屈になった頭をそこから解放してくれるのはよい.
評価: ★★★☆☆
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