ドロップシッピングはアフィリエイトにちかいが,より本格的な商品販売のためのしかけだ. アメリカではうまくいっているようだが,日本では死にかけているようにみえる. そもそもアフィリエイトにくらべるとあまり知られていないということもあるのだろうが,ほかにも問題がありそうだ. 今後,復活するみこみはあるのだろうか?
DSH (ドロップシッピング比較サイト) の DSP 比較表には卸型 DSP (ドロップシッピングサービスプロバイダ) として 12 社,オリジナル型 DSP として 3 社がリストされている. ところが,12 社の卸型 DSP のうち現在も事業を継続しているのはわずか 3 社 (もしもドロップシッピング,通販素材.com,Web 卸問屋) である. (ただし,ここからリンクされていないが有力なサイトもある. たとえば 「リアルドロップシッピング」 がそうである.) オリジナル型 DSP 3 社は現在も事業をつづけているが,これらの会社があつかっている商品はオリジナル T シャツなど,かぎられている.
のこされた 「もしも」 などに登録して商品をみてみると,比較的商品数のおおいところもあるが,それでも 「問屋」 の数がかぎられているから,売りたい商品がかならずしもみつかるわけではない. しかも,商品ごとに下限価格がきめられていて,なかには下限の利益率が 50% というような商品もある. つまり,ドロップシッピングの利点のひとつは価格を自由にきめられることだったはずなのに,実際には非常に制約がおおきい. 下限価格が仕入れの 2 倍であれば,その価格で売るしかないだろう.
私のばあい,楽天などで自分が買ってよかった商品をブログですすめるときにアフィリエイトをつかっているが,ドロップシッピングをこころみようとすると自分が買ったことのない商品を売りつけることになる. しかも,おおくのばあい 「問屋」 が具体的な情報を提供していないので,商品がよくわからないまま売りつけることになる (製造者が特定できればその Web サイトなどから情報をえて提供することもできるが,製造者すらわからないことがおおい). こんな商売が良心的だとはとてもいえないから,商売が継続できるともおもえない. すでに廃業した会社がどういう商売をしていたのかはわからないが,まだ事業を継続している会社だけをみても問題がおおいといわざるをえない.
追記:
DSH のリストにはなかったが,いま生きているドロップシッピング・サイトのひとつが Seesaa だ.
ここは商品も豊富であり,価格の制限もない.
ここなら私自身もドロップシッピングをためしてみてもよいという気がする.
商品もありふれたものが多いので,Web で検索するだけで情報が手にはいりやすい.
ただし,仕入価格がメーカー希望小売価格と一致している (つまり,希望価格で売ると利益がでない) 商品がおおいのだが…